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「少しからかいすぎたな、ごめん。嬉しかったよ。ありがとう」
「！」
私の腰に腕を回して引き寄せると、笑ってそうお礼を言ってくれた。
それだけでもう全部許してしまうくらい…マークに溺れてしまっているのが事実。
単純だな、私…
「……もうそろそろ戻らないと…」
「ああ。マネージャーも大変だな」
「確かに大変だけど、好きでやってるから頑張れるの。私なんかよりみんなの方が大変だから…」
するとマークは私の頬を両手で挟んで口を開く。
「誰かと大変さを比べるものじゃない。そんなのは人それぞれなんだ。Aはよくやってる。もっと自信を持っていいんだ」
「マーク…」
初めて言われた言葉の数々に少し驚いた。
もっと自信を持っていい…そんな事今まで思いもしなかった。
いつも心のどこかで自分より他のみんなの方が頑張っているんだからって、自分の事なんか一度だって褒めてあげた事がない。
だけど、こうして彼が言ってくれた事でやっと今までの自分に自信が持てたような気がする。
「ありがとう…私、これからももっと頑張れそうだよ！」
「あまり頑張りすぎるなよ。…もしAがユニコーンのマネージャーだったら、俺もより一層頑張れたんだろうな」
ポツリと呟くようにして聞こえた彼の本音。
そう思ってくれているのはかなり嬉しい。
それを叶えてあげられないのは…心苦しいけれども。
「いつか…同じチームになれる時がくるといいね。私、高校生になってもサッカー部のマネージャーやるつもりだから…アメリカに留学とかして、マークと同じサッカーチームになったりとかするかもしれないよ？」
「それはいい案だな。楽しみにしておくよ」
そんな話をしながら私達はお互いに笑い合う。
本当に…マークと同じチームになれる日が、いつか来るといいな。
・
ここまでご覧くださりありがとうございます。
話を載せられる上限に達してしまったため、続編の方に移させていただきます。
よろしければ続編もご覧いただけますと幸いです(*^^*)
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年8月20日 7時
