十人十色【短編】 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:6,114 hit

不協和音　キヨ(最俺) ページ6

*行ってるかしらんしキヨである必要はない。

欅坂46初めての東京ドームコンサート。
どうしても見たいと思い、ここまで足を運んだ。
一緒に見る人もいない。
ただ、単純に見たかった。
物販で推しタオル等を買い、会場時間になり立ち上がると、面白いアナウンスが聞こえてきた。
「えー皆さん、お早めにお入りください！誰か一人でも入れないと、僕は嫌だ！という風になってしまいます。どうかお早めにお入りくださーい！」
おだななが欠席で少し下がりぎみだった気分が持ち上がった。
会場に入ると花道が用意されており、ああ、欅がここで踊るんだと最年長の渡邊梨加ちゃんとは10も歳が離れていないというのに父親の様な気持ちになった。
会場が暗くなり、てち(平手友梨奈)がでてきた。
てちがピアノをポーン、と押し、いざ開幕。
ガラスを割れが披露された。

・

・

いよいよアンコールとなった。
俺は正直、9枚目シングルあたりを披露するんだろうと思った。
だが、違った。

暗い会場に、あのピアノ前奏が流れた。
てちがゆっくりと立ち上がった。
…不協和音だ。
ねるがいない欅、一度倒れてしまったこの曲に、会場がドッと沸いた。
2番の元はねるが歌っていた『僕は嫌だ』を、二期生である田村保乃が叫んだ。
ねるが卒業し、ねるのバトンを二期生が受け取っているかのような感動だった。
会場を出た俺は真っ先にレトさんに電話した。
「レトさん、泣きそう。やばい。いまからいくわ。」

おわり
ほのちゃんおめでとう！キヨ行ったのかな。キヨである必要はないけど欅を知ってる書ける人がキヨしかいなかった。