テスト勉強と願い事@フジ ページ16
「ほいっ!どうだっ!」
そう言って見せてきたのはつい数日前お願いした絵を見せてきた。
まぁ今も前回のようにテスト勉強中なのだが。
「お、おぉぉ!?予想以上!」
予想以上に上手く、つい大袈裟に驚いてしまった。
「へへっ!Aが嬉しいお願い事してくれたからね!張り切っちゃった!」
そう言って少し照れたように言ってきた。
女子は彼のこういう仕草に惚れるのだろう。
プリントをやらなきゃいけないのに呑気にそんな事を考えていた。
「…フジってモテるよねー…」
目線はプリントに向き合っていながらも不意にそんなことを口走っていた。
「へ?…そんなことないよ。」
そういうフジの顔はあの向日葵のような笑顔ではなく少し寂しげに微笑んでいた。
「…好きな子には振り向いてもらえないしね」
と、フジは拗ね気味に言った。
「フジ好きな人いるの!?」
初耳だった。フジは全体的に女子に優しいので、てっきり全女子が好きなタラシだと思っていた。
「タラシって…酷いっ!これでも一途なんだよ!?」
「フジ一途なの!?」
「そこ驚くところ!?」
もうフジが好きな人が気になって勉強する気が無くなって来てしまった。
「あーもう!1回休憩して再開するよ!」
と、全力でフジに話を逸らされてしまった。逃げたな。
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