怪盗キッドとお嬢さん【名探偵コナン】

18． ページ20

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口元に弧を描いて妖しく笑う

どうして知っているの、なんて聞いてもキッドさんだから
上手くはぐらかされてしまうのだろう

だからね、私も貴方に聞かなきゃ。










『 キッドさんこそ、大丈夫ですか？ 』


キッド「 心配せずとも先程のは偽物です。
奥さんが私を挑発するために雇ったマジシャンだそうですよ 」










不敵で魅力的な笑みを浮かべる怪盗さんから、無事だということが伝わってきて。

あれは偽物で、撃たれるのも全て演出で。










『 …よかった、 』











それでも何が怖いって、いなくなってしまうこと。

一緒に話せなくなって
笑えなくなってしまうこと

心の底からほっとして口から安堵の言葉が零れ落ちた。










キッド「 どうしてそのように？…なぜ私の心配を？ 」










月明かりが辺りを照らす
夢なんじゃないかと錯覚するほどの濃い夜はゆっくりと時間が流れて流れて、流れる。

私は自分を信じてないし、信頼もしていない。
でもこれだけは自信を持って言える










『 キッドさんは私の友達に似ているんです。
…まだ1回しか会えてないけれど、とっても会いたくて 』










ふんわりほほ笑みながら言葉を紡ぐ
考えるだけで暖かい気持ちになれるのは気のせいじゃない









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