＃2 不思議な町で４人 ページ4
水の中は、暗くて、寒くて、苦しい。
手に持っているものを離して、必死に泳ごうとした。
でも、流れは思った以上に速かった。
水面に顔が出せなかった。
死んじゃうの？
水を飲み込んでますます苦しくなった。
死んじゃうのかな…
お父さんやお母さんみたいに、
私も星になるの？
ねぇ、お父さん…お母さん…
急に光が差した。
川の中がぽかぽかした光に包まれた。
誰かが私の手を取った。
そして、川の中から引っ張りあげてくれた。
『ぷっはぁっ！』
今までのことが夢みたいに、
私はちゃんとここにいて、息をしている。
「大丈夫か！？川に落ちたんだろ」
私は自分の手を握っている人を見た。
黒いボサボサの髪に、緑がかった目の男の子。
外国の子…？
その後ろのマフラーの女の子はすごくきれいな黒髪で、目がキリッとしてる。
その子の隣の男の子は金髪で水色の目。
「大丈夫かよ？さっきからずっとぼーっとしてるけど」
『え？あぁ…うん』
「どこから流されてきたの？」
マフラーの子がきいた。
『ええと…』
その言葉で初めて周りを見た。
レンガの家…
レンガの橋…
すっごく高い壁…！
『えぇー！！』
何で今まで気がつかなかったんだろ！
ここどこ！？日本じゃない！！
「どうした！？ここがどこだかわかんねぇのか？」
私は首をコクコク縦に振った。
「待ってて！家から地図持ってくるね！」
金髪の子が走っていった。
「じゃあ、オレたちで先に自己紹介するか！」
ボサボサの子が笑った。
「オレはエレン！…兵団に入るのが夢だ！」
「私はミカサ。私は…エレンたちと一緒にいることが好き」
マフラーの子が少し微笑んだ。
「さっき走っていった金髪のやつはアルミン。すげー頭いいんだ。おっ！戻ってきた！アルミーン！」
エレンが元気に手をふる。
アルミンも手をふり返す。
「地図持ってきたよ！」
草の上に羊皮紙でできた地図を広げた。
地図には、円が３つ描かれている。
大きな円の中に中くらいの円、さらにその中に小さい円。
「この円が壁だよ」
アルミンが地図を指さす。
壁ってあれかな…
私は振り返って高い壁を見た。
「僕たちはここにいる」
アルミンは、大きな円におまけみたいについている小さい壁を指差した。
「君が住んでるところに指差せる？」
私が住んでるところ…
ラッキーカラー
あずきいろ
進撃☆ラッキーパーソン
リヴァイ兵長
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作者名：ヨット | 作成日時：2016年9月19日 8時
