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#1 ページ18
もう日が暮れた夏の午後であった。
小学校の貸切バスが、木が茂る薄暗い山道を荒々しく登っていた。
この日は小学四年生の天体観測の日であり、バスは天体観測がしやすい山の上へと向かっているのであった。
道路の石やへこみの上を通るたびバスは大きく揺れるのだが、バスの中の児童たちはそれにはお構いなくお喋りを続けていた。
Aも、このバスに乗っているのだった。
ただ他の児童のお喋りには混ざらず、窓際にもたれかかって目をつぶっていた。
Aの隣の子は後ろに座っている2人と楽しそうに話しているし、こんなに揺れる車内で目を開けていたら酔いそうだ。
それに目を開けたところでこんなに木の茂る山の中ではAの好きな海も見えそうになかった。
「もうすぐ着くから降りる準備してねー！」
担任の先生が呼びかけたが、児童のお喋りの
続く (更新停止中)
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作者名：ヨット | 作成日時：2016年9月19日 8時
