＃12 伸びない身長 ページ14
3人は、入り口の前に座っていた。
私を見て、エレンが口を開いた。
「来てくれたんだな、やっぱ…」
『うん』
「で…お前らどうすんだ…配属兵科」
「僕は調査兵団にする」
…アルミンだ。
「はぁ？お前、座学はトップなんだからそれを活かせよ！」
「死んでも足手まといにはならないよ」
アルミンはエレンに強い視線を向けた。
本気の目に、エレンは黙った。
「私も調査兵団にする」
ミカサも言った。
まさか…３人とも…
「お前は首席だろ…憲兵団にしろよ」
「あなたが憲兵団に行くのなら、私も憲兵団にしよう。あなたが駐屯兵団に行くのなら、私もそうしよう」
ミカサもエレンを見た。
「エレンは私と一緒にいないと早死にする」
エレンはため息をついた。
「頼んでねぇだろ、そんなこと…」
「もうこれ以上、家族を失いたくない」
ミカサは黙ってマフラーを引っ張り上げた。
「それで、Aは？」
3人が私を見た。
私は…
『調査兵団にする』
エレンが少し顔をゆがめた、ような気がした。
「…何でだよ」
『巨人を倒すため…』
「お前そもそも体動かすの苦手だろ？やめとけよ」
『でも、巨人にやられたまんまで、じっとしてらんないよ』
「違うだろ」
エレンは厳しい顔つきになった。
『え…？』
「お前は巨人を倒すためだけに、調査兵団を志望するんじゃねぇんだろ」
エレンは立ち上がった。
「昔っから、海に行きてぇって言ってたじゃねぇか！」
！
「なぁ、そうなんだろ！だったら別に調査兵団じゃなくてもいいだろ！壁内で、調査兵団が巨人を駆逐するのを待てよ！海を見るのはその後でいいだろうが！！」
私も立ち上がった。
『やめてよ…！』
「は？」
『違う！海に行きたいんじゃない！！私は…巨人を駆逐して、仇を討ちたいんだ！』
「何言ってんだよ…家族を殺されてないお前に、敵討ちも何もねぇだろ！！」
『…！！』
お母さんとレイシーのことはエレンには話してない…けど、そんな言い方ないよ…！
「なぁA、ずっと気になってたんだが、何でお前、身長伸びねぇんだ」
エレンが口を開いた。
『…！』
ずっと気にしていることを言われた…
そうだ…
私はこの世界に来てから、成長が止まってる。
10歳の時のまんまだ…
「お前、病気なんじゃねぇのか？そんな弱っちい体で…」
「エレン」
ミカサが制した。
「A、やっぱお前に調査兵団はむいてねぇ…
せっかく5位になったんだろ？憲兵団にでも行けよ！」
ラッキーカラー
あずきいろ
進撃☆ラッキーパーソン
リヴァイ兵長
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作者名：ヨット | 作成日時：2016年9月19日 8時
