訓練兵時代の思い出~進撃の巨人~ (ページ7)

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第７話ページ7

あぁ、どうする？オレ
前に進むごとに不安が増す。

ミカサなら一気にジャンを抜かしてるはずだし、
アルミンなら頭脳で戦うだろう。

オレは？オレはどうする？
何ができる？

２０メートルほど前から樹が迫ってくる。

蹴るだけじゃもたない。

あぁ…

オレはいつも頼ってばかりだからこうなるんだ。

小さいときからミカサとアルミンに助けられて、

オレは…

……っ！

……ひらめいた

樹は１０メートルほど前から迫ってくる。

悪くない距離。

ワイヤーを飛ばす。

ワイヤーが固定される。

ガスを止める。

もちろん、急降下だ。

今までのスピードと、
ワイヤーの高さからすると、上手くいくはず。

ワイヤーの先を軸として、
オレの体は半円を描いた。

そしてそのまま大空へ、飛び出した。

勢いで体は前に飛んでいく。

『遠心力っていうんだって。ほら、ブランコとかさ』

…アルミンだ。

昔アルミンが言ってた。

たぶんこの方法だと消費がもっと抑えられる。

何でこのタイミングで思い出したのか、よくわからんが、幹を蹴るのより負担が少ない。

スピードは落ちるが、なにせもうジャンもスピードを緩めてる。

つまり、勝敗の分かれ目はガスの残り量だ。

勝てる気がする。

もう少しだ。

このままやってやる！

がすっ…かすっかすっ…プシュゥ…

……

…ガスが尽きた。

オレは終わった。

ジャンは…？

目線を横に流す。

ジャンが落ちた。

ジャンもガス切れだ！

引き分けに終わったんだ。