訓練兵時代の思い出~進撃の巨人~ (ページ11)

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第１１話ページ11

「マルコ、ちょっと聞いてくれないかな」

僕はマルコに声をかけた。

「うん、どうした？エレンとジャンのことかい？」

僕は頷いた。

「うん。エレンとジャンを探しに行くために時間を稼いでもらいたいんだ…」

「時間稼ぎ？いいよ、でも何をしたらいい？」

「訓練兵団本部に向かってほしい。さっき、教官とサシャたちが向かっていったろ？そして、教官の足止めをお願いしたいんだ」

「…難しそうだな、うん、でも、やるよ！二人のためだからな！」

マルコはにこっと笑った。

「ごめん…任せちゃって。でも、教官にも信頼されている君にしか頼めないんだ」

「信頼されてるなんて照れるけど…僕に任せろ！」

マルコは本部に向かって走っていった。

その後ろ姿を僕とミカサは眺めていた。

ごめん…

健闘を祈ってる。

「よし、僕も行ってくる」

僕はさっきエレンたちが登った崖を見た。

もう沈みかけている太陽が、急な斜面を照らしている。

僕の体力で登れるんだろうか。

いや、やるしかないじゃないか。

「アルミン、これ…」

ミカサは僕に立体起動装置を渡した。

「無事に、帰ってきて。私はここにいる」

「うん、ありがとうミカサ…」

さあ、行くぞ。

僕は崖にワイヤーを飛ばした。