第１話 ページ1
847年
訓練兵たちは今日も朝早くから訓練所に集まりキース教官を待っていた。
｢よう、エレン｣
オレがミカサとアルミンと話していると、ジャンがずかずかやって来た。
｢今日は崖を上る訓練らしいなぁ｣
ジャンがフッと軽く笑った。
この前の崖の訓練を思い出す。
オレは30メートルの崖を半分しか登れなかったのに対し、ジャンは15分かかったけど全部登れた…。
｢まあ、無理することねぇんだぜ？｣
ジャンの目がオレをバカにしてる。
｢お前はどうせ調査兵団止まりだろうからな！｣
｢ってめぇ!｣
｢エレンっ!｣
｢エレンやめなよっ!｣
またいつもの展開になる。
｢整列!!!!!!!!｣
キース教官が叫んだ。
ミカサの安心したようなため息がオレにまで聞こえてきた。
ひとまずケンカは終わりだ…。
訓練生たちはキース教官が立っている檀上に向
かってきれいに並んだ。
｢今日は崖を登る訓練を行う!｣
改めて言われると少し落ち込んだ。
だかこれも、兵士としてやらない訳にはいかない。
……キース教官の顔が一瞬固まった。
少し考えるように上を向く。
｢おい、イェーガー!｣
キース教官が上をむいまたた大声で叫んだ。
って、オレ!?
皆の視線が一気に集まる。
とたんに背中に冷や汗がつたった。
｢私はお前に命綱を準備しとけと!そう!言ったはずだが!｣
やっべえぇ！
さっきジャンが崖の訓練の話をしてたのに何で思い出せなかった!?
｢お前のせいで私は訓練兵団本部まで戻らなければならないのだぞ!?片道３キロだ!訓練時間がつぶれる!｣
あぁ、最悪だチクショー……
何で忘れたのかな
ただでさえ弱いオレが…
訓練時間を潰すなんて
皆も迷惑するし…
皆の訓練時間は確保してやりたい…
｢あっあのオレ!持ってきますっ!命綱!｣
思わず叫んでいた。
「バカ者!自分の成績を把握してから言え!」
うぅ……
「私が戻ってくるまで自主練習だ!」
「よっしゃああああ!!!!!!!!!」
すかさず隣にいたサシャとコニーが叫ぶ。
うわぁ…どうなっても知らねぇぞ
「サシャ・ブラウスとコニー・スプリンガー!」
「ぇえっ？」
キース教官を見上げる二人。
「お前らは私と一緒にこい!どうせサボるのだろうからな」
「うそだぁぁ」
ははっ…そこまで信用されてなかったのか
って、笑い事じゃねぇよ
オレのせいで二人が捕まっちまったんだから…
二人は教官に引きずられていく
｢本当にすまん!!｣
頭下げて謝る。
……聞こえるわけねぇか
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えとびん(プロフ) - 続きをお願いします！ (2016年7月22日 22時) (
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作者名：ヨット | 作成日時：2016年7月10日 7時
