≪急募≫海常家族の母やりませんか？【家族パロ】

第15話∶新しい友達＊＊＊＊ ページ50

涼太「その紙袋何すか?お菓子？」
真太郎「違うのだよ。」

「なーんだ。」と明らかに興味をなくした涼太は、今度は「一緒に遊ぼうっす!」と誘い始めた。
真太郎「な、なぜお前と…」
涼太「お前じゃないっす!りょーたっす!じゃあ、バトレンジャーごっこするっすよ!りょーたがレッドで、しんたろっちは怪人トラベリングね!」

と真太郎君の静止も聞かずに涼太はソファの上に登り始めた。
涼太「現れたっすね怪人トラベリング!バトルレッドがやっつけてやるっすよ!とぉ!」
と涼太は以前母から注意されたにも関わらず、ソファから飛び降りようとした。しかし足元が滑り体勢が崩れてしまい、顔から落ちてしまったのだった。

真太郎「だ、大丈夫か!?」
涼太「い、いたいっす〜〜!」

涼太の泣き声にリビングにいたA達が慌ててかけつけた。
A「どうしたの、涼太!?」
愛しの母に抱きつく涼太の頬は、やや赤くなっていた。
真也「涼太がヒーローごっこ始めて、たぶんソファから飛び降りたんだと思う。」
A「まあ!?危ないからダメって前に言ったでしょ!」
涼太「ごべんなさ〜い!!」

わんわん泣く涼太に、真太郎君は紙袋からある物を取り出した。
真太郎「これをやるから泣き止むのだよ。」
涼太「ふぇ……、あ、バトルレッド!!」

それはバトルレッドの絆創膏だった。

真太郎君が涼太の赤くなった頬に貼りながら「これは今日の俺のラッキーアイテムなのだよ。仕方ないから1枚だけお前にやるのだよ。」と言う。
真太郎「それから、お母さんの言うことはきちんと聞かないとダメなのだよ。だから、今日は俺と一緒にこれを読むのだよ。」
とバトルレンジャーの絵本を取り出した。それを見た涼太は嘘のように泣き止んだ。
涼太「わかったっす!一緒に見ようっす!」

涼太「しんたろっちはどれが好きっすか?」
真太郎「俺はブルーなのだよ。」
涼太「じゃあ次会ったら、俺が赤でしんたろっちが青でバトルレンジャーごっこするっすよ!」
真太郎「別にいいが、危ないことはしちゃだめだからな。」
和成「二人だけずるいー、俺も混ぜて!!」

そしてあっと言う間に5人で絵本を読み始めていた。
それを見た佳夜先輩は涙目になって、

佳夜「し、真君が自分から話しかけてる…っ、良かったぁ……」

どうやら真太郎君が自ら涼太に話しかけたことにとても安堵しているようだった。
A「本当、清志君の言うとおりかもしれない。」
私はそんな先輩に、誠凛保育園のパンフレットをお渡ししたのだった。

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