≪急募≫海常家族の母やりませんか？【家族パロ】

第４話：末っ子の親友＊ ページ11

涼太「ふーふん♪ふーふん♪」
幸男「ん?涼太今日はご機嫌だな。」
涼太「はいっす!涼太は今日はご機嫌なんす!なんでってきいてほしいっす!」
幸男「なんで?」
涼太「ナイショっす〜♪」
幸男「なんだそれ!!」
自分から聞いておいてかなり理不尽である。幸男も怒りを通り越して呆れてしまった。
涼太はニヤニヤと幸男を見る。
涼太「そんなに聞きたいっすか?」
幸男「いや、正直なとこあんまり。学校行ってくるわ、俺。」
最初に仕掛けたのは末っ子であるため、幸男は手加減などしない。
涼太は貴重な聞き相手を失ってしまったのだった。
涼太「あーーー!!嘘っす！嘘っすから、もっかいなんでってきいてーー！言うっすから〜;;」
幸男「おう、じゃあちゃんと言えよ?なんで?」
涼太はパッと顔を輝かせてこう言ったのだった。


「黒子っちが遊びに来るんすよ!!」


＊＊＊


「こんにちは、お邪魔します。」
ぺこりとお辞儀をする今にも消えてしまいそうな少年。
礼儀正しいのだが、表情がイマイチ変化が見られない。
A「いらっしゃい、テツヤくん。」

黒子テツヤくん。
末っ子涼太の大親友である(涼太曰く)。
しかし少しばかり表情が乏しいのが心配な点である。

涼太「いらっしゃいっす！黒子っち!あそぼあそぼ!」
黒子「はい。」
手を繋いでとたとた走る二人を見送り、今日のおやつを用意する。
今日のおやつはドーナツだ。
子供部屋の前を通ると二人の会話が聞こえてきた。

涼太「何して遊ぶっすか、黒子っち!あ！かくれんぼはなしっすよ！」
黒子「僕的には絵本が読みたいんですが、、、」
涼太「そんなのイヤっす！ゲームしようっす！」
黒子「仕方ないですね、ならば、」

かくれんぼはテツヤくんと遊ぶとき相当覚悟しなければならない。なんせ、見つけるのも得意であれば隠れるのも得意なのである。
鬼になると10秒もたたないうちに見つけられらるし、隠れる方になると特に厄介で大人でさえ見つけられないのだ。前に保育園内で１日捜索したと聞いたときがある。

A「とりあえず、かくれんぼじゃなさそ..」
もしかくれんぼするって言われたらどうやって別の遊びに誘導しようか心配していたので、安心した。
じゅわじゅわとドーナツを揚げ、いい匂いがキッチンに漂う。
ジュースと一緒につけて、Aは子供部屋に足を向けた。

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