私、立花奈子、お姉ちゃんのセコムになります！ (ページ1)

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あっち行ってください！ページ1

私のお姉ちゃんはもてる。

持てるんじゃないよ？男の子に好かれてモテるの。

私には姉と兄がいる。

兄は大学生で、男女共に評判がすごくいい優等生。
名前は裕樹、立花裕樹。
東大に通っている、凄い人。

お姉ちゃんは立花A。
高校生で、私の自慢のお姉ちゃん。
暇な時は一緒に話してくれるし、若武先輩や上杉先輩の珍しくて面白いことを聞かせてくれる、優しいお姉ちゃんだ。

そんな2人の下に生まれた私には、IQがあるらしい。
私はいまいちよく分かってないけど、凄いものらしい。

そんな感じ。

お姉ちゃんは、東大に通うお兄ちゃんとIQをもつ私の間にはさまれて「死んじゃいたい。」って思ったこともあったみたい。
自分は平凡でバカだからって沈んでた時期もあったらしいんだけど、若武、上杉両先輩や黒木さん、小塚さんのお陰で、笑顔が増えたんだ。

私目線からだったら、贔屓目無しでもお姉ちゃんはすごく可愛くって美人で、
ザ・大和撫子って言えるくらい美しい黒髪に輝く黒い瞳。

ハキハキ喋って、どんなことにも果敢に挑戦して、もの凄く強い。

憧れのお姉ちゃん。

やっぱり大和撫子って言葉はお姉ちゃんにこそ使うべき言葉だよ、うん。

おっと、話が逸れちゃってた。

前に、ジェニの活動…っていうのかな、まあそれでビルから出てたんだよね。
風の噂でお姉ちゃんが最近家に帰ってこないのはΖビルにいるからじゃないかっていうのを聞いた。

近くの公園を通りかかるとお姉ちゃんが持っている、どんな人よりも美しく輝く黒髪が見えた。
私は皆がいることも忘れて彼女に飛びつく。

「へっ、奈子！？」

お姉ちゃんは、真っ黒で肩から胸の部分に金色の刺繍がしてあるスタジアム・ジャンパーを着ていた。あれ？見覚えがある…。