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第64話 ページ24
彼女の依頼は大抵ロクでもないものが多い。
彼女の安否を祈って、表面上は断ることが大半であるが結果として彼に彼女の依頼を断る術などなかった。
それに彼女が彼を名で呼ぶ時、それは絶対服従を暗に裏付けるものであり
それに逆らうことで、きっと彼は彼女に見放されてしまう。
見放されるような、彼女との関わりを失うことは怖いことである。
吹雪家に代々仕える日下部家として、
A個人に仕える徹として、
なにより、
Aを愛する1人の男として。
彼女の依頼は正直面倒で、一筋縄ではいかない。
だが、それを乗り越えた時に私にくれる優しい笑みに快感と悦 びを得る。
そして、その関係性は他の誰にも譲らないと決めたもの。
お嬢の笑みや労りの言葉を使われるのは私だけでいい
お嬢の全てを理解して、受け入れる事こそが私の至福。
そして、お嬢の願いはどんな手を使って叶えるのが私の使命。
ーーー他の人の関与を一切認めれない。
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作者名：雪乃
作成日時：2018年8月5日 17時
