【家庭教師ヒットマンREBOON!】あなたがいたから2 (ページ21)

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第61話ページ21

A「遅いわ」

登場早々にアルコバレーノであるマーモンの知覚を奪い、彼の世界を掌握した骸は、その登場に警戒心を露わにした綱吉達に守護者になる理由を語っていた。

綱吉を乗っ取りやすい状況を作るためだと。

A(...安っぽい嘘ね)

誰よりも仲間を大切に思うからこそ、クローム、城島、柿本を保護する家光の交換条件に乗ったのだ。

そもそも、本当に仲間がどうでもいいならクローム達の面倒を私に依頼なぞしないであろう。

とことん素直に慣れない男ね、とAは内心笑っていた

とはいえ、骸の登場が遅ければクロームの生命に関係していた。

正直、リングなどもうどうでもいいが目の前で情のある人間が生き絶えるのは後味が悪い。

よって、登場が遅かった骸を非難する言葉を冒頭にはなった。

骸「あぁ、貴女もいらしたのですね」

A「うふふ、ずっといたのだけれど気づかないなんて素晴らしい視覚をしてるのね」

彼女の声にわざとらしく反応した骸にAは嫌味を笑顔で述べた

骸「相変わらず手厳しい人だ。...クフフ、貴女には感謝をしています。またこのお礼は今度、」

A「強がってないで早く戻るべきところに戻りなさい。お礼は復讐者の檻から出れた時にまとめてかしらねぇ」

骸「そうですね、少しばかり疲れました。...この子を頼みます」

そうよろめいて倒れる体はクロームに入れ替わっていた。

短時間の戦いであったが、復讐者の檻で幽閉される骸のブランクや体力は限られている。

そもそも、クロームの体を借りているだけで、あれは彼の実体でないことから、彼が疲弊の色を強く示すのは当然のことであった

しょうがないわね、
と呟いてAはクロームを受け止めた