【家庭教師ヒットマンREBOON!】あなたがいたから2 (ページ12)

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第52話ページ12

5階から宙を舞って、降りてきた彼女は衝撃に反応する事もなく、むしろ何もなかったかの様に山本に歩み寄った

A「お疲れ様」

山本「サンキュー、会長」

そのまま流れる様に山本とAはハイタッチをした

綱吉「えっ、と。山本、会長とそんなに仲よかったっけ...?」

山本「ん？いや、ノリだぜ。なっ、会長」

A「ねー」

パンっと良い音が響き、2人は仲の良い気の知れた関係にも見えるが2人が会話をやり取りしたのは片手の指の数で足りるほどである。

2人のコミュニケーション能力の高さについていけない獄寺、沢田は2人を遠巻きに見つめ、愕然とした

A「それにしても...山本くんも、獄寺くんも争奪戦のお陰でいい男になったものね」

にこり、と2人に増えた傷を彼女は笑った

彼女の遠回しな表現に気づかない、いや気づいたとしても言い返しはしないであろう山本はあっけらかんと笑った。

しかし、獄寺はかちん、と来たものがあったようで彼女に食ってかかった

獄寺「ダセェとか笑ってんじゃねーぞ！」

しかし、彼女はそれこそ獄寺の言葉に切り返しを素早く行った

A「あら、ダサい...なんて一言も言ってないわ。

確かに傷を作ってしまう様な戦いはスマートじゃないけど、

その傷を作った意味は誉れ高いもの。

少しもダサくなんてないわ。むしろカッコいいもの」

命を賭した戦いで得たものは多い。

そして、得たものから獄寺は命の尊さを学び、生還する選択を選ぶことができた。

今までの争奪戦で戦ったメンバーも然りであるが、そのことから彼女は最も獄寺に大きな成長が訪れたと考えていた

そして、彼らが戦う理由にも彼女は美徳を感じていた。故に獄寺の反論を一蹴したのだ。