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そんなこんなで
初めて出会った日から1ヶ月。
毎日連絡を取り合って、
週末は一緒にお出かけしたりして。
この1ヶ月間で
王子様は色々なことを私に教えてくれた。
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名前は、宮田俊哉ということ。
友達からは"みやっち"と呼ばれていること。
アニメが大好きだということ。
美味しいものが好きだということ。
特にお肉をよく食べるということ。
"タマ"という仲良しのお友達がいるということ。
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私のことが、好きだ、ということ。
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一目惚れを先にしたのは私で、付き合えなくてもいい、データだけで繋がれていればそれでいい。って思っていた。
それでも、何度か会ううちに好きの思いは溢れて止まらなくて。
だけど嫌われたくない!って思って、気持ちに蓋をして俊哉くんと会ってたのに。
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いつもみたいに一緒にすき焼きを食べに行った日。
個室のテーブルに運ばれてきたお肉を指差して
俊哉くんはこう言った。
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「俺ね、Aちゃんのことが…すき。…やき!なんちゃって」
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「え?どういうこと?」
意味がわからなくて真顔で聞き返した私を見て、俊哉くんはゲラゲラ笑ってて。
「あのね、今のは記憶から消して?…ふざけないでちゃんと言います。俺、Aちゃんのことが好き。」
「好き?…って、え?!」
そう言われて初めて、さっきの"すき焼き"は俊哉くんの渾身の告白だったんだって気付いた。
ドキドキと緊張で手汗がとんでもない私の手を
容赦なく向かい側から握ってくる俊哉くんの手。
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「好き。」
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追い討ちをかけるように言葉を重ねられるから、ますますパニックになる。
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「私も、好きだよっ?」
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「…泣いてる(笑)」
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気付いたら涙が流れてた私の頬を
ハンカチを取り出すわけでもなく、おしぼりで拭いてくれる色気のない俊哉くん。
でもそんなところも大好きなの。
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作者名:コツメ | 作成日時:2019年6月10日 22時