ライクをラブに変えるには -TN-

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朝起きて時計を見たら7時過ぎ。


休みの日なのに少し早起きしちゃったなーって思いながら眠い目をこすってリビングに。




ジャージ着てソファの上にゴロンって寝てるニカの寝顔が子供みたいで可愛い。

起きる気配ゼロだし、どうしようかなと迷ってたら

机の上に無造作に鍵が置かれていることに気付いた。





「これ…帰れってことだよね？」





サクッと理解して帰り支度。


めっちゃ感じ悪くて性格悪い人かと思って警戒してたけど、全然そんなことなかった。


初対面の酔っ払いを家に泊めてくれて、身体痛くなるの覚悟でベッド譲ってくれて。


潔癖なところは苦手だけど、根は優しいんだよなあ。


.


財布に入ってたなんてことないレシートの裏に、仕事用のボールペンで置き手紙風。



" 迷惑かけてすいませんでした
鍵はポストの中です "




よし！完璧！

忘れ物ないかなーって確認してからもう来ることのないであろうアイドルの部屋にさようなら。


机の上に置かれてた鍵を持って玄関開けて


鍵閉めてから付属のポストにそっと入れておいた。


.


「帰んの？」



閉めてたはずのドアが内側からまたガチャっと開いてびっくりする。

寝起きでムスッとしてるボサボサ頭の彼が顔をのぞかせた。


「あ、ニカおはよう」


「おはよ。送る、待ってて」


相変わらずぶっきらぼうに掠れた声でそう言うと車のキーを持ってまた出てきた。


ジャージに雪駄。なんだそのファッション。




「送ってくれるの？朝だし平気なのに」


「いいの。黙って送られなよ。可愛くないなAは」




急に呼び捨てされたのと可愛くないって言われたのとでいろんな感情が混ざる



目の前の寝起き感満載くんは何にも気にしてないみたいな顔で駐車場までスタスタと歩いてっちゃった。








.




「運転うまいね？」


見かけによらず繊細なハンドルさばきのニカ。


ちょっと褒めたらニヤニヤ嬉しそうにしてるし(笑)



15分ぐらいでうちに着くから拍子抜け。


ニカの方見たらやっぱりビックリしてる



「んだよ！超近いじゃんか！」


「ごめん…泊まらなくてもよかったね(笑)」


「それはいいけどさ。」




送ってくれてありがとうしてバイバイって手を振る


運転席からニカもバイバイって手を振ってくれた。

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