ライクをラブに変えるには -TN-

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「ちょ、みっくん？」




いつもと雰囲気の違うみっくんに戸惑いながらもキスを受け入れたら


待ってましたとばかりにゆっくり押し倒される。


私の上に跨ったみっくんから落とされるキスの雨。


真剣で、熱くて、真っ直ぐなキス。



ああ、このままみっくんとしちゃうんだな。ってボーッと考えてたら、不意にキスの雨が止んだ。



「…今ならやめれる」




余裕のない顔でそんなこと言わないで。

でもやっぱりこんな時でも浮かんでくるのはニカの顔。



みっくんのことは好きだけど、これってライクの好きだと思う。




「…私、みっくんの気持ちに応えられない。」



「んなこと最初からわかってるっつーの。」



「…ごめん」



「ニカの代わりでもいいよ、俺。Aちゃんが俺のもんになってくれんなら。別に利用されても代用でもなんでもいい。」





なんてことない顔してそんなこと言うから、ドキドキと動揺が止まらない。



未だに体勢は変わらないまま。



優しくて、私が欲しいものを何でも与えてくれて、私のことを好きでいてくれるみっくん。



不器用で、意地っ張りで、私のことを好きでいてくれないニカ。







「…泣くなよ」




気づいたら涙が溢れてて、自分でもどうしたらいいかわからない。



上から優しく手を引いて座らせてくれて


乱れたパジャマも元どおりに直してくれる。






何も言わずに優しく頭を撫でてくれるみっくんに


次は自分から抱きついた。







「…ね、Aちゃん。さすがに今そんなことされっとヤバイ」


「…それでもいい」


「何言ってるか自分でわかってんの？」




愛に飢えた花は、愛を与えてくれる水を求めて寄り添う。




再びゆっくり押し倒されて上から見下ろされる。



「もう止めらんねーよ？いいのね？」



「…いい。みっくんが、ほしい」


「…途中で泣きながらやめてって言われてもしんねーかんな」

.



.


.


.


超えてしまった一線。


無意識にみっくんを求めてしまう心と身体。


もう何回も絶頂に達する。


私の中にみっくんが入ってきてから、みっくんは思いの外早く果てた。




「Aの中、すげえよかった」


「…やめてよそういうの！」


「案外胸もあるしね？」





そう言ってむにっと私の胸を触る。悪戯な手。


お互いに、本当に話さなきゃいけないことを話さずに触れずにいる異様な空間。


それでも居心地が良くて、すぐには抜け出せそうにない沼。

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