ライクをラブに変えるには -TN-

17 ページ17

そして、

ニカへの恋心に気付いた私は、頻繁に来るニカからの誘いを断るようになっていた。





"A飲も" って唐突にニカからLINEがきて


"今日はパス" と即座に返信


"最近いつもじゃん"


ニカから拗ねたLINEがくる


で、既読無視。



最近ずっとこの無限ループ。


だんだんニカも諦めたのか、何にも送ってこなくなってそれはそれで少し寂しい。

ワガママすぎる自分が見え隠れ。


でも、会いたくない。

会ったらまたすぐ好きになる。





そして、あの日からみっくんは仕事の合間とか仕事お休みの日とかに会社まで迎えに来てくれる。


今日もほら、目立つからやめてって言ったのに

会社の外で寒そうに立ってる。




「よっ」


「よっ、じゃないよ。目立つって毎日言ってるじゃん〜」


「んなこと言ってほんとは嬉しいんだろ？」




ドヤ顔でそう言ったみっくんの肩を小さく小突く。

大袈裟に痛がる姿見て呆れ顔の私。



「ハハっ今日も送る。乗って」




もう何度目かの助手席。


申し訳ない気持ちと、楽しくてお迎えが待ち遠しい気持ち。




あの日からはもうみっくんが家の中まで入ってくることはない。

今日もちゃんと家の前まで送ってくれて、車から降りて少しだけ立ち話。

それですぐにバイバイ。




…と、思ったら。






「A？」



「…えっニカ？！」




慌てて声の方を見ると、ポケットに手突っ込みながら歩いてくるニカ。



「は、ミツ？なにしてんの？」


「おう、二階堂」




私の隣にいるみっくんを見て、一気に不機嫌モード。

みっくんは全然普通だし。




「お前さ、俺とは会えないのにミツとは会うの？謎なんだけど。」


「…ごめん」


「まじでありえないわ」



超怒ってる。意味わかんない。


だってみっくんと頑張れって言ったのニカじゃん。


私はニカが好きだったのに脈なしだって思わせるようなこと言ったの、全部ニカじゃん。



なんで私が怒られなきゃいけないの！ってぐーってチカラ入れたら、泣きそうになる。


泣くの我慢してたら隣からみっくんの声





「いやいや。お前Aちゃんと付き合ってたっけ？」



「は？別に付き合ってねーけど…」


「だったらAは俺のものみたいに言わないでくれる？なんなら今は俺のもの感あるし」


な？って同意求めてくる。


「…え、え？」

18→←16

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す