ライクをラブに変えるには -TN-

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「わーめっちゃ女の子だね。ニカもこの部屋来たことあんの？」


「ないです！」


「もしかして男入れんの俺が初？」


「違います、元彼が出入りしてました」


「なぁーんでそんな怒ってんの？」



うりゃ、ってほっぺをつままれる。


「みっくん全然飲み物飲んでないじゃん！」


喉が渇いたって私の部屋に上がり込んだのに、出してあげたお茶はいつまで経っても減ってない。



「Aちゃんともう少し一緒にいてーなーって思っちゃった。ごめんね？」




抱き寄せられる身体。当たり前のように受け入れてる自分がいることに驚く。



「この前はキスしてごめん」


「…うん」


「でも俺ら割とキスの相性よかったよね？」



「はあ？！」







一気に突き放したら目の前の変態男はニヤニヤ顔。


信じらんない！


でも確かに、少しだけ欲にまみれそうになった自分がいたのも事実で…



「ほら、キスしてほしいって顔してるよ？」


「してません！」


恥ずかしくてみっくんから目をそらす。




「…マジで、マジでマジでマジで可愛い。ほんっと可愛い」




「おいで。」




両手を広げて、ほら、って呼ばれる。


そんなみっくんの腕の中にスーッと吸い込まれるように収まる。



あれ、心臓がうるさい。




「ニカが好きなんだろ？見てたらわかる。でも俺もAちゃんが好きだよ。どーしようね、三角関係？」





私がどんなに逃げようとしても、意地も張らずにストレートに好きって伝えてくれるみっくん。



「辛い思いする前に、俺のものになっちゃえば？」



真っ直ぐ私の目を見てそんなこと言われるから。


心がグラグラ揺れ動く。



みっくんの綺麗な顔が近づいてきたな…と思ったら、あっという間に二度目のキス。





やっぱりみっくんとのキスはすごく気持ちよくて。



背中と頭に片方ずつ添えてくれるみっくんの手に、


ゆっくり味わうように動くみっくんの舌に、


私の身体は、いとも簡単に崩れ落ちそうになる。









と、ゆっくり離された唇。



みっくんが切ない顔して「…帰るわ」ってうわ言のように呟く。



「帰る、の？」



あ、今のは間違えた。これじゃ私がこの後起こることに期待してるみたいじゃない！




「…俺これ以上ココいたら…もう多分やばい」






「知らない人が来てもドア開けないこと。いいね？」



さっきとは打って変わってお父さんみたいな発言を残してみっくんは帰って行った。


残されたのはぐちゃぐちゃな感情。

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