ライクをラブに変えるには -TN-

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「おねがい！A、一生のお願い！」


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目の前で手を合わせる親友を見て思う。


あんた、それ何度目の一生のお願いですか？




前回は "彼氏を振りたいからLINEの文考えて"


前々回は "財布忘れたからスタバ奢って"


そしてその前は、"キスマイのコンサート一緒についてきて"




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「これ逃したら私一生後悔するもん〜！！」


「…仕方ない。で、一体なにをしろと？」


「ほんとっ？！ありがとうA！すきー！」




本題の質問には答えず、ギューっとハグされる。

あつい、やめろー。



「ちょっとー何するか教えてよ。やだよ私知らないまま着いてったら麻薬の密売とかさー…」


「そんなわけないでしょ(笑)多分Aビックリすると思うなぁ〜サプライズがいい？それとも今知りたい？？」


「私が一生のお願いされて付き合ってあげるのになんか立場逆転してない？！んもう、早く教えてよ」



そうまくし立てると、スゥっと息を吸った親友の瑠香が、耳を疑いたくなるような有り得ない発言を落としていった。









「みっくんと飲めるーー！！」


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「…は？」


キョトン顔の私をよそに、瑠香は目をキラキラ輝かせていて。


「待って。みっくんって誰？あのみっくん？」


「みっくんはみっくんだよ！」


「あの、地面にめり込んでる子？」


「そー」


「え、？！ええ？！！」




なんでなんでなんで？！って途端になんでマンに様変わりしたのは私の方。


一気に形成逆転。




そんな私を見て、瑠香は得意げにふふんと笑ってから


「私の友達が経営してるバー、みっくん常連さんなんだって。で、私がみっくんファンなの伝えたらうまいことセッティングしてくれるってさ！」


「えーすごいそんな偶然！…でもなんで？1人で行けばいいじゃん！せっかくみっくんと2人で飲めるチャンスなのに」


「みっくん適当に暇な人連れてくるらしくてさ。ほら、私1人じゃ華がないでしょ？Aは美人だし連れてったら男性陣は喜びそうじゃん！ね？」



あはは、って曖昧に笑う。

「私がみっくんに狙われちゃったらどうしよ〜(笑)」

って冗談で言ったのに


「アリ！！私はもう一緒の空間いれるだけで幸せ。だから私の分までAがみっくんに気に入られちゃってよ！なんならそのままホテルでも行ってさ！お持ち帰り！されてよ！」



…普通は自分の好きなアイドルが友達の方狙うなんて嫌でしょ。って思いながらも、瑠香らしくてちょっと笑った。

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