78話 ページ30
するとゴンはあろう事か、崖から海へ飛び降りる。
『ちょ！ゴン？！』
キ｢あ！オレも！｣
『あ！』
と言ってキルアもゴンに続いて落ちていった。
キ｢おーい！Aも降りてこいよ！｣
ゴ｢そうだよ！気持ちいいよ!!｣
『絶対ヤダ!!』
ゴ｢えぇー！いいじゃん！｣
『ヤダヤダ！』
とゴンと言い合ってると、後ろからいきなり手を掴まれた。
『え？キルア？どうしたの？』
キ｢どうしたの？じゃねーよ。よし！｣
と言って私の手を引いて崖から飛び降りる。
『ウワァァァァァ!!!』
パシャん！と大きな音を立てながら私は海から顔を出す。
『ちょっとキルア！殺す気か!!』
ゴ｢あっはは！A死にそうな顔してたよ！｣
キ｢マジ?!見たかったなぁ！おいゴン！A落としてきてよ！｣
『アホかァァァ!!』
と私はキルアの頭にゲンコツを喰らわす。
『ゴン？もしゴンが私を押したらこうなるからね…？』
と私はゴンを脅す。
ゴ｢あ、あはは！そんなことしないよ…！あはは！｣
と苦笑いのゴンにいってぇええ!!と叫ぶキルア。
そんなこんなで日は暮れてすっかり夜に。
私達は焚き火のそばで寝そべって夜空を見ていた。
キ｢なぁゴン、A。これからどうする？｣
ゴ｢暫くはここでゆっくり休みながら、情報収集しようと思ってる。ヨークシンに行って親父を探す為のね！｣
キ｢ふーん…。Aは？｣
『うーん…私どうしよっかなぁ…』
ゴ｢え?!Aもここにいて一緒にヨークシンに行こうよ！キルアも！｣
『勿論行くよ！そうじゃなくって…私やりたいことないんだよね…もう仲間は見つかって幸せだし』
キ｢俺もAと一緒。お前偉いなーって話だよ｣
ゴ｢…｣
キ｢やりたくないことなら…結構あるんだけどさ。家にずっと居ることとか、家業を継ぐ事とか。なんか羨ましいよ、お前が｣
ゴ｢キルア、A｣
｢『ん？』｣
キ｢オレ、キルアとAと居ると楽しいよ！｣
ゴ｢な、なんだよ急に｣
『…』
ゴ｢このくじら島ってさー、出稼ぎの漁師が長期滞在する島なんだ。
元からの島民はあんまり居なくて。俺くらいの子供なんか、女の子がたった1人だけ。だから同い年の友達は、キルアとAが初めてだったんだ！｣
キ｢俺だってそーだよ。ずーと家にこもりっきりでさ。人殺しの技術ばっか磨いてたからな！ゴンとAが初めてだぜ｣
『私も。家族と言える存在ならいたけど、友達なんて居なかったから。ゴンとキルアが初めて！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりも | 作成日時：2021年2月19日 2時
