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『クロ、どこまで行くの？』
公園につくと
暖かい日向の中でクロはゴロンと横になって
何をする訳でもなく、一緒に日向ぼっこをした
｢クロは、Aが運動会頑張れるようにって
見守ってくれてたんだね｣
体中の水分が全て無くなるのではないかと思うくらい泣いた
泣いても泣いても涙が止まらなくて
そのまま干からびちゃえば
クロの元へ行けるんじゃないか、とすら思えた
両親は
｢そんなに泣いてちゃクロが悲しむよ｣
｢Aが元気にならなきなゃ、心配で化けて出ちゃうぞ｣
なんて言ったけど
(もう1回クロに会えるならなんだっていい)
化け猫だって構わない
(運動会なんて、いかなければ良かった)
喘息持ちの私は、ろくに撫でてあげることも出来なかった
甘やかしてあげることも出来なかった
クロは発作が起きない程度の距離感で
大人しく傍にいてくれて
泣いたり悲しい顔をしている時は
近づいて手を舐めてくれた
本当は、もっと撫でてあげたかった
一緒に遊んで
ぎゅーってしたかった
もっと、もっとクロと一緒にいたかった
ほとんど歩くことも出来なかったのに
どうやって出ていったの？
あんなボロボロの体引きずって
1人ぼっちで
クロ、しんどくなかった？
寂しくなかった？
クロ
ごめんね。
そしてまた1つ季節が巡った時
『…クロ？』
｢黒尾、鉄朗…です｣
私の前に現れたのが
『その頭…』
｢こ、これ…寝癖｣
クロは人間になって
私に会いに来たのだと思った
これを運命と言わずして、なんという？
__________
目を覚ますと、いつものように彼はそこにいた
眉をひそめて、願うように
祈るように
「具合、どうだ？」
『もう平気』
「春高、決まったよ
3位通過」
『そっか、おめでとう』
「サンキュ」
夢の舞台への切符を掴み取ったのに
(そんな顔、しないで)
『クロ、大好き』
「…知ってる」
クロはくしゃっと目元を細めて笑う
「これ、お詫びと日頃の感謝を込めて」
クロが握らせてくれたのは
学業成就で有名な神社の合格守り
「お前なら大丈夫だ
無理はすんなよ」
ポン、と頭を撫でて
クロは出ていく
(お礼、言いそびれた…
ていうかなんで知って__)
時計の針は深夜2時を指す
(…いつから、待ってたの)
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りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！やっとゴミ捨て場の決戦まで来れました🥰今後の展開も楽しんで頂けるように頑張ります💓 (4月15日 0時) (
レス) id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - もう、どうなっていくのか、想像がつきませんこれからも頑張ってください！！ (4月14日 22時) (レス) @page33 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！ぜひバグり馴染み達の今後を一緒にお楽しみください🙌 (4月1日 14時) (レス) id: 071d7e6dbd (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 続き楽しみにしてますこれからどうなっていくのか楽しみです。応援してます (4月1日 0時) (レス) @page23 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - みおさん» コメントありがとうございます！幼なじみと黒猫の関係も踏まえて今後も楽しんで頂けると嬉しいです💓 (3月23日 18時) (レス) id: a2c38d3b09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2024年3月14日 9時
