◾️ ページ11
〜side 黒尾
こっちへ越してきてから
誕生日はいつも、Aと研磨が祝ってくれた
時には泊まりで
時には窓から押しかけて
時にはメールや、電話で
Aは、直接会えない日にはいつも0時ピッタリに連絡をくれる
「鉄郎、悪いんだけどさ…」
朝、親父に引き止められて
「何？」
「福引きで当てた旅行、じいちゃんばあちゃんら連れてってやりたいんだけど
予定合うのが16.17でお前の誕生日と被っちまってな…
あれなら孤爪さんとこか月白さんとこ頼んで…」
｢いいって
そんなの全然気にしねーよ
俺のこといくつだと思ってんの笑｣
高三の誕生日
家族不在
別に、それだけの事なんだけど
「じゃあ今年はみんなでお祝いしね？」
自主練からの帰り道、事情を聞いた夜久が言う
「17は準決勝前日だからその前の日にしようぜ！
気合い入れも含めてさ！」
「うん、いいな」
と海まで
「全員は無理だけど、レギュラーメンくらいなら雑魚寝出来るし、ウチ来いよ！」
「やっくん家に？」
「そう！」
家にみんなで泊まりに来いというのだ
「あーー、ウン。マジ？」
あいつの事が頭を過ぎらなかったわけじゃないけど
幼馴染離れするいい機会でもあるし、と了承した
(ジャンプサーブ、だいぶ安定しては来たけどあと一歩って感じなんだよな…)
家に帰ると、いつも通り迎えてくれるA
『おかえり、クロ
あのさ17日の事なんだけど…』
「お前、今年は家来んなよ」
『え？』
「男バレで過ごすから」
『…それって研磨も一緒？』
「当たり前だろ」
顔を曇らせるA
｢お前ね、いちいち研磨に張り合って巻き込むのやめなさいよ｣
『……』
｢ちなみに、家で飯作ってるとかもなしだぞ
家主いなきゃ不法侵入だからな｣
我ながら、中坊みたいな言い訳だと思いつつ
ハッとしたAにため息をつく
大方、夜飯にさんまでも用意してくれるつもりだったんだろうけど
「俺達ももう高校生なんだからさ」
『…』
｢返事〜｣
『、わかった』
・
・
・
「なあ、なんで予選Aにストップかけたんだ？」
「夏から秋の変わり目は台風なんかで気圧の変動もあるし体調崩しやすいからじゃないのか？」
「でも去年はいたじゃん
…すげぇ落ち込んでて、なんか見てらんなかったんだけど」
「…あいつの推薦入試、俺らの決勝の次の週なんだよ」
「推薦入試？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！やっとゴミ捨て場の決戦まで来れました🥰今後の展開も楽しんで頂けるように頑張ります💓 (4月15日 0時) (
レス) id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - もう、どうなっていくのか、想像がつきませんこれからも頑張ってください！！ (4月14日 22時) (レス) @page33 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！ぜひバグり馴染み達の今後を一緒にお楽しみください🙌 (4月1日 14時) (レス) id: 071d7e6dbd (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 続き楽しみにしてますこれからどうなっていくのか楽しみです。応援してます (4月1日 0時) (レス) @page23 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - みおさん» コメントありがとうございます！幼なじみと黒猫の関係も踏まえて今後も楽しんで頂けると嬉しいです💓 (3月23日 18時) (レス) id: a2c38d3b09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りな∞
| 作成日時：2024年3月14日 9時
