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教室に入って
人気者のクロはあっという間に囲まれる
いつも通り席に着くと
夜久君が前の席にドカッと腰をかける
｢Aっていつからアイツのこと好きなんだっけ｣
『出会った時かな』
｢一目惚れってことか？｣
『うーん、まあ？』
｢黒尾のどこがそんなにいいわけ、｣
『クロはね、私の全てなんだよ』
聞いたのが間違いでした、とでも言うように溜息をつく夜久君
『あー、でもね
この人の事好きだなぁって思ったのはね』
ー
小学校低学年
まだ喘息発作が安定していない頃
お花見の約束をしてたのに発作を起こして寝込んでいると
クロが桜の花びらを沢山集めてきた
「ちゃんと地面に落ちたのじゃなくて、木から舞ってくるの研磨と一緒にとってきた！
これでお花見しようぜ！」
ー
そんな彼の優しさが好きで
『その時
ああ、この人の事好きだなって思ったんだよね』
｢…ふーん｣
『なに？その反応』
｢いや、思いのほかまともなエピソードで悔しい｣
『なにそれ』
｢ちゃんと、好きなんだよな…｣
『やっぱり軽く見える？』
｢軽いっていうか…よくわかんない、かな
Aが黒尾のことめちゃくちゃ好きなのは分かるけど
彼女が出来ようが、アイツが告白されようがなんてことない顔してるし｣
『まあ、もう十分泣いたからね』
｢え？｣
『クロに初めて彼女ができた時に、一生分泣いた』
“なんで私じゃダメなの”
海に沈んでしまおうかとも思ったけれど
都内には溺れられるほど大きな海もないので辞めた
翌日、熱をだした私の元に
クロはいつも通りお見舞いに来て
『彼女と付き合えて、幸せ？』
「、うん」
そう笑うクロに何も言うことが出来なかった
窓を使えば0歩
玄関を使っても10歩
『クロ、どこ行くの？』
「彼女、家まで送る」
『ふーん』
手を繋いで歩いていく2人の後ろ姿に
(送る、とかめっちゃ良い彼氏じゃん)
やっぱり悔しくて泣いた
｢一緒にいるの、苦しくねーの？｣
『…贅沢だなって思うよ』
｢贅沢？｣
高学年になる頃にはクロは既に輪の中心にいて
みんなを引き連れてはサッカーをしたりよく遊んでいた
「研磨！A！バレーやろ！」
そんな人気者の彼が
バレーがうまい訳でもない
話が面白い訳でもない
体の弱い私達と遊びたがるのか
ずっと、分からなかった
私も
研磨みたいに、バレーが出来たら良かったのに
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りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！やっとゴミ捨て場の決戦まで来れました🥰今後の展開も楽しんで頂けるように頑張ります💓 (4月15日 0時) (
レス) id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - もう、どうなっていくのか、想像がつきませんこれからも頑張ってください！！ (4月14日 22時) (レス) @page33 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 黒尾ファンさん» コメントありがとうございます！ぜひバグり馴染み達の今後を一緒にお楽しみください🙌 (4月1日 14時) (レス) id: 071d7e6dbd (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 続き楽しみにしてますこれからどうなっていくのか楽しみです。応援してます (4月1日 0時) (レス) @page23 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - みおさん» コメントありがとうございます！幼なじみと黒猫の関係も踏まえて今後も楽しんで頂けると嬉しいです💓 (3月23日 18時) (レス) id: a2c38d3b09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2024年3月14日 9時
