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「なあ、今日俺もみんなと一緒に帰りたい」

捕食のおにぎりタイム中

もそもそとおにぎりを頬張っていた侑が言った

「俺たちはええけど、彼女は?」

「…知らん」

「知らんことないやろ。喧嘩でもしたんか?」

「ちゃうけどぉー」

『うわっ』

侑が私の肩にグリグリと頭を押し付けてくる

「なんにも言い返さへんし、喧嘩にもならへんわ」

『やめろ』

「いひゃい」

侑の頭をグイ、と押し返していると



「侑」

「はい!?」

北さんが侑の名前を呼んだ

「彼女作ろうが、プライベートで何してたってかまへんし、好きにしたらええけど

今は春高予選前の大事な時期や

私情部活に持ち込むんちゃうぞ」

「は、はいぃ」

「順調なんか?彼女さんとは」

「え、まぁ、はい…。一応」

「ほーか。お幸せにな」

仲良うせえ、と北さんは2年生の輪の中に戻っていく


「侑くん、お疲れ様!今日も遅かったな」

「おん、遅れてごめんな」

「全然ええよ」


今日も今日とて

門の前で待っている彼女の元に駆けていく侑


「自主練終わるまで待ってんのかよ」

倫が顔をひきつらせる


「何度も遅なるから先帰り、って言うてるらしいけどな」

「侑って意外と押しに弱いんよな」

治の言葉に銀も苦笑いで返す



「チョコまん買いいこうや!」


お昼からずっと言っていた治の念願の期間限定の中華まん

『治』

「なん?」

『お願いがあるんだけど』


・・・

「悪い、俺委員会なの忘れてた。A1人で平気?」

『大丈夫』

「あー、寝てんじゃなかった。ホントだるい」

委員会決めの時、寝こけていた倫は美化委員を押し付けられたのだが


普段は部活を優先させてもらう代わりに、オフの日は積極的に力仕事に駆り出される


「時間、長引くんだよな…」

『今日はそんなに重いもの買う予定ないし平気だよ』


「何の話?」

割り込んできたのは侑

オフの日にまとめて備品の補充を買い出しに行くのを倫には荷物持ちも兼ねて時々付き合って貰っていた

最初は遠慮していたけど

「弁当の礼。それに俺らが使うもんなんだから」

という言葉に甘えている


「ほんなら俺行ったるわ」

『いや、
オフは彼女とデートじゃ…』

浮かない侑の顔にそれ以上は何も言えず

『…荷物持ち要員だよ?』

「任しとき」





「何が違うん?これ」

『サイズは同じなんだけどこっちのメーカーは汗で滑ったりズレたりしにくいの

こっちは伸縮性がいいから用途によって使い分けてる』

「ほおん、」

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年11月6日 1時

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