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バレーボールで優勝することは出来なかったけど


「このチームで打ち上げ行こうや」
「南さんも行くやろ?」
「MVPやで!行きたいとこ、決めてぇや」

『な、何でも…』

「ほんなら、Aちゃんに兵庫の美味しいもの紹介せーへん?」

「桃、ナイス!」

「行こ、Aちゃん!

この街、ええとこやから沢山魅力知ってな」


桃ちゃんは、私にとってかけがえのない親友で

そう思ってるのは私だけかもしれないけど
それでも大事な人になった


「へぇ、高校生のバレー部のお兄さん、」

打ち上げで問い詰められた私は公園であったお兄さんの話をした

「この辺りの高校かなぁ」

「あ、北先輩ちゃう?」

チームメイトの1人が言った


「北信介

お兄ちゃんが、同い年やから何となく聞いたことあるわ
その髪の毛と、機械みたいな話し方」

『きた、しんすけ…』

「確か稲荷崎高校行ったんちゃうかったかな〜」

『稲荷崎?』

「兵庫ではバレーの強豪やね

県予選は余裕で通過してるし、全国の舞台でも通用するって期待されてんねん」

と桃ちゃんが教えてくれる

「それで、Aちゃん一目惚れしちゃったんや?」

『一目惚れって言うのかな…』

好きな人なんて出来たことない私には

この感覚が
この気持ちがなんなのかも分からなくて


『私、高校は稲荷崎に行く』


「「「えぇぇ!?」」」

みんなが声を上げる中

「恋する乙女はいつだって最強やもん!」

桃も協力する!って

桃ちゃんだけが笑ってくれた


「期待はずれなこと言うようやけど

北先輩って多分、1回も試合出たことないと思う…
なんならユニフォームすら貰ってたか曖昧」


『関係ないよ』

「え?」

『お兄さんが強豪にいようが、弱小部にいようが

エースでスタメンだろうが、補欠だろうが関係ない』

だって、私は

『お兄さんの生き方が、すごくカッコイイと思ったの』


あれから死ぬほど勉強して、一般で稲荷崎を受けた

スポーツ推薦もあるみたいだけど私にはその選択肢は無いし

どうしても、お兄さんに

北さんに会いたくて


勉強はやればやるだけ成果が出るから嫌いじゃない

早起きして、少し勉強をする

授業中は絶対寝ない

掃除は丁寧にやる

帰ってきたら、家のトイレとお風呂掃除


どんなに疲れてても
眠たくなっても

流れ作業にせず、ちゃんとやる


少しでもあの人に近付きたくて

あの人の隣にいても恥ずかしくない人であれるように



そして入学初日

『マネージャー、やらせてください!』

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りな∞(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!これからも心を揺らすお話をお届け出来るように頑張ります!楽しんでいただけると嬉しいです🥺 (10月29日 20時) (レス) @page45 id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 心がギュッとなってとても動かされました!!続きがとても気になります🥹 (10月29日 14時) (レス) id: 9f951b305f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年10月9日 4時

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