・ ページ7
「…え？」
『授業では一緒になれないから…
もっと一緒にいられると思ったの』
ここまでさらけ出してしまえば
もう恥ずかしいことなんて無かった
『2人が私の手の届かない人って実感する程寂しくて、
あんなに近くにいたのに
いつもすぐ触れられる距離にいてくれたのに…っ
私の事、置いていかないで』
わーん、って子供みたいに泣きじゃくる私の背中を
ジョージが優しく撫でた
「ねえ、A、それ本当？」
「顔見せて」
フレッドの声に私がジョージの胸板に顔を押し付けて絶対にあげまいとしたが
簡単に彼の手で顔を上げさせられた
「はは、涙でぐちゃぐちゃ」
『…っ』
「ほんと、なんでこんな愛おしいのかね」
フレッドの顔が近付いてきて
ギュッと目を閉じる
熱を持ったザラザラした彼の舌が私の涙を舐めとった
『…へ？』
「しょっぱ…」
舌で唇をペロリと一周したフレッドが
「Aはほんと、泣き虫だな」
と笑った
「そんなに俺たちといたかったの？」
ニヤニヤと尋ねるその顔は
いつものフレッドで
私の大好きな顔で
頷く私の頭をわしゃわしゃと撫でた
「あーーー、もー」
声を上げながら
「言えよ！そう言うの！言ってくれよ」
と続けた
「それで俺たちが放置してる間に君はセドリック落ちちゃったわけ？」
フレッドがじっと私の目を見る
『落ちるって？』
「セドリックのこと好きなんじゃないの」
『セドリックのことは好きだよ。でも、』
「でも？」
『フレッドとジョージの方が…、』
「…ぁー、そう」
フレッドは自分の頭をガシガシとかく
『あ、あのね。セドリックと仲良くなったから2人はいらないって聞いたかもしれないけど…
それは誤解で』
「分かってるよ」
フレッドがいった
「Aがそんなこと言うわけないだろ」
とジョージも続ける
『それで怒ってたんじゃないの…？』
「いや、まぁ…。信じてなんかなかったけど
そんなこと聞いたらやっぱいい気はしなくてさ」
「Aは俺らのこと避けるし」
「泣きそうな顔してるくせに、事情は話してくれないし」
双子はブツブツと言った
「じゃあセドリックのことはラブの意味で好きなわけじゃないんだな？」
『え？』
「2人が付き合ってるって噂聞いて、そんなわけないって思ったけど」
「選抜の日も一緒にいたんだろ？」
『あ、あれは箒一緒に探してくれてただけで』
言った後にしまったと思った
「箒？」
「探してたってどういうことだ？」
2人が私の顔を見た
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りな∞(プロフ) - ぱるさん» ぱるさんんんん😳そこまで読み取って下さるの嬉しすぎて…ジョージなりの愛し方なんですよね。あの一言にはジョージの色んな思い詰め込みました😌 (9月11日 7時) (
レス) id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - Aliceさん» わぁぁ、コメントありがとうございます！2人が幸せになれるように今後も是非見守って下さい🥺 (9月11日 7時) (レス) id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる - ジョージはちゃんと自分の抱く恋心にも、好きな子の想い人にも気付いてたんですね…。見返すとジョージが何か思い止まってたりするシーンが多くて深い愛を感じました🥲最後の、恋に落ちていくのをずっと隣で見ていたって所切なすぎます😭報われてくれ、 (9月11日 0時) (レス) @page48 id: b5e7e99af7 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - ゔぅ…！フレッドとジョージ2人とも幸せになってほしぃ！！(´；ω；｀) (9月10日 23時) (レス) @page48 id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - カエデさん» カエデさん、コメントありがとうございます💓ジョージサイドのお話更新したのでお楽しみ頂けたら嬉しいです🥺ジョージに伝言しておくので双子にはこのまま思いっきり暴れて貰いましょう✊ (9月10日 22時) (レス) @page48 id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月31日 19時
