・ ページ1
荷物をまとめている時
誰も言葉を発さなかった
ジョージは気遣うようにチラチラと私を心配そうに見つめ、
フレッドはただ黙っている
「これ、もう積んでいいやつ？」
『あ、うん』
詰め終わったトランクを指さしたフレッド
『あの、でも
ハリーは元々お泊まりの約束をしてたにしても、急に私までいったら迷惑に…』
「関係ないよ。うちは大家族だから1人2人増えたって変わらないさ」
ジョージは優しくいった
「A次第だ。俺達と来るか、ここに残りたいか」
フレッドの真っ直ぐな瞳が私の目を捉えて離さない
「Aがここに残りたいなら…
俺達が頭を下げてくる」
『そ、そんなことする必要ないよ！』
「Aがお父さん大好きなことは俺達も分かってるから」
『…』
2人にまでそんな顔をさせたくなかった
『2人と一緒にいたい、』
「無理することないぜ」
『本心だよ。
…ずっと、ずっと会いたかった』
私の言葉に頷いた双子は
トランクを車に積んで
「あと必要なものは？」
と振り向く
フレッドの服と雪うさぎ
お父さんから貰ったバスセットを忍ばせて
『平気』
「出発するぞ」
フレッドが車を出した
『…皆に迷惑かけて
嫌な思いさせて、ごめんなさい…』
振り絞った声に
「Aは悪くない。謝ることなんて何一つないよ」
とジョージが言った
「そうだよ！話には聞いてたけど…その…
君のお父さん、怒った時のうちのママより怖いんだね…」
ロンが少し遠慮がちに言う
『でも
仕事を休んで迎えに来てくれたり…、怒られた日私が泣きながら寝落ちしちゃった時毛布をかけてくれたり
意地悪な人ではないんだ』
ロンはまじまじと私を見た
「A、ほんとにお父さんのこと好きなんだね」
「たった1人の家族なんだもの。当たり前だよ」
ハリーが言った
「ちゃんと話せば、きっと仲直り出来る
今すぐじゃなくても、ね」
ハリーの声は優しくて
『…だからって言っちゃいけない言葉があるって分かってる。
お父さんは頑固な人だから
魔法とか自分が信じられないものを受け入れてくれないことも分かってた…』
堪えていた涙が頬を伝う
『だけど、…大好きな人達のことバカにされるのだけは…
許せなくてっ、
言い返せない自分が悔しくて…』
「Aは守ってくれたじゃないか。俺達のこと」
「かっこよかったぜ
ありがとな、A」
ジョージが指で私の目を優しく擦った
いつも私の涙を拭うのはジョージで
それが不思議で
だけど嬉しかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りな∞(プロフ) - さらさん» さらさん。いつもコメントありがとうございます！兄世代みんな最高過ぎますよね💓これからも楽しんで頂けるように頑張ります！ (8月31日 12時) (
レス) @page50 id: da157005cc (このIDを非表示/違反報告)
さら - いつも更新ありがとうございます！！セドリックとの絡みも書いてくれてありがとうございます！！もう優しいし格好いい！！双子も大好きだけど、セドリックも推しかも(笑)いつもドキドキしながら読んでます！！ (8月30日 23時) (レス) @page48 id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - ぱるさん» コメントありがとうございます！きゃ🫣鋭い考察です笑今後もぜひ見守ってください♡ (8月25日 0時) (レス) id: a5a8999fe4 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる - ジョージは恋愛的に夢主ちゃん好きなのかなって思ってたんですけど、フレッドはどう思ってるのか、、、夢主はフレッドにいくんですかね？ドキドキです! (8月24日 22時) (レス) @page21 id: b5e7e99af7 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - あいかさん» アーサーさんの趣味かもしれないし、魔素かなんかで動くのかも…。魔法界の不思議って事でご想像にお任せします🥹💭 (8月24日 21時) (レス) id: a5a8999fe4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月21日 2時
