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あまりにも突然の事で
ぽかんとしてフレッドを見つめる
舌で自分の唇を舐めたフレッドは
熱のこもった目のまま、私の瞳を逃がさなかった
「おいフレッド…」
「仕方ないだろ、こうでもしなきゃA、鏡から目を離してくれなかったじゃないか」
まだ目を見開いたままの私に
「お母さんは
Aをどんなに愛してくれてたとしても、触れてはくれない
今後、Aの名前を呼んで、触れられるのも
この先愛していくことが出来るのも生きてる俺たちだけだ」
いつの間にか涙は止まっていて
フレッドの膝の上で固まっている私をジョージが抱きしめる
「Aが寂しいなら、いつでも駆けつけるし
ハグだってする
おやつだって分けてあげるし
沢山甘やかすよ
だから、俺たち以外に…甘えないで」
か細くなっていくジョージの声は
いつも元気な2人らしくなくて
『ジョージ、怒ってる？』
「…うん」
恐る恐る顔を上げると
「Aがこんなに思い詰めるまで気付けなかった自分に怒ってる
毎日一緒に居たのになんにも出来なかった、」
今にも泣きそうな彼の顔に
しまった、と思った
優しいこの人たちを
私が傷つけてしまったんだって
「ごめんな、A」
ジョージが私の頬を撫でるように両手で包んだ
『…』
「Aのお父さんが本当はどう思ってるのかは分からないけど、
その分も俺達が君を愛すよ」
「帰ろう、A」
フレッドがゆっくりと立ち上がって手を差し出す
この人たちがいてくれるだけで
あったかくて
他に何も要らないくらい幸せだったのに
ずっと笑っていられたのに
『フレッド、ジョージ』
「ん？」
『…ごめんなさい』
2人は何も言わずに私の頭をくしゃくしゃと撫でた
「もういいよ、A」
『…ほんとに一緒にいてくれる？』
「当たり前だろ」
「もう離してやらないからな」
双子と手を繋がれる帰り道
『2人は鏡に何が見えた？』
「俺は悪戯専門店を開いてた！大儲けしてるんだぜ、ジョージと一緒にな
そんで家族はみんな悔しそうにしつつ祝福してくれてたよ」
ニヤニヤと口角を上げるフレッドは
「悪戯専門店を立ち上げることは俺らの夢なんだ！
そして必ず叶える！
鏡なんて見なくても将来Aにその姿見せてやるよ」
自信満々な言葉がフレッドらしくて
「ジョージは？」
「俺もだいたい同じ」
『やっぱり双子だねぇ』
ジョージも、少し口角を上げて笑った
ー
《違うのは、君が俺の隣に居ること
ただそれだけ》
ー
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りな∞(プロフ) - シェリーさん» コメントありがとうございます！シリーズ6まで更新中ですのでこれからもお楽しみ頂ければと思います😂💓 (1月30日 22時) (
レス) id: f85f1d83e7 (このIDを非表示/違反報告)
シェリー - 休憩中にちょっと読もうと思ったら、面白くて止まらなくなってしまいましたw次の更新楽しみに待ってます！ (1月30日 17時) (レス) id: 9ebb6b11e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月2日 1時
