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『忍びの地図？』
「我、よからぬ事を企む者なり」
ジョージが杖を振ると
何も書いていなかった羊皮紙に地図が広がり、それぞれの人名の足跡が動いている
『何これ!?』
「これがあれば誰がどこにいるか1発で分かる」
目をまん丸にしている私に2人はニヤニヤと笑う
「1年のときフィルチの没収物から拝借したのさ」
『盗んだの？』
「借りただけだよ」
とフレッド
(返す気なんて無いくせに…)
「使い終わったら必ずこういうんだ」
「悪戯完了」
同じように今度はフレッドが杖を振った
すると忍びの地図はまたただのボロい羊皮紙になってしまった
『…すごい！』
「ってなわけだ。ここにクソ爆弾を仕掛けてー…」
2人はせっせとイタズラに取り掛かる
(こういう時は息ぴったりなんだよなぁ)
楽しそうな2人を微笑ましく見ていると
「そろそろフィルチが来るぜ」
「隠れろ！」
2人が私の手を引いて近くの物陰に隠れる
思った通りに悪戯が成功した2人は
「「いぇーい」」
嬉しそうにハイタッチをして
入学式の日のように手を私の方へ構えた
あの日と同じように私も手を重ねると2人は笑う
「全く…！
どうせまたあの悪戯双子の仕業に違いない…」
ブツブツと怒りながら歩いてくるフィルチ
「おいおい、バレてるじゃないか」
「てかこっちに向かってきてないか？」
「まずいな」
「Aはこっちいろ」
フレッドとジョージが私に、近くにあった布を被せてフィルチの目を盗み場所を移動する
布は私の体ならギリギリ覆える大きさで、2人の体は隠せそうにない
『…っ、』
私はポケットをまさぐって
『ニャー』
と声を上げる
「ミセスノリス？いるのか？」
フレッドとジョージの方へ向かっていた足音がこちらに近付く
「ミセスノリス…？」
頭上で声がしたところで手に掴んでいた煙玉を思い切り投げる
「!?」
シューっと音がして白い煙が立ち上り
駆け出してフレッドとジョージの手を引っ張る
『早く！』
「あ、あぁ」
談話室に駆け込んで
『はぁっ、はぁ…』
息を整えていると
「…A」
『え、』
「凄いな、君、天才か？」
2人は目をキラキラさせたまま私を見ていた
「俺たち、自分が罰則を受けるのは仕方ないって思ってたけどまさかあそこでミセスノリスの鳴き真似するなんてな」
「しかもあの煙玉！俺達があげたやつだろ？」
私が目をぱちくりさせていると
「もうダメだと思ってたのに、」
「やっぱりAは俺達の幸運の女神だ」
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りな∞(プロフ) - シェリーさん» コメントありがとうございます！シリーズ6まで更新中ですのでこれからもお楽しみ頂ければと思います😂💓 (1月30日 22時) (
レス) id: f85f1d83e7 (このIDを非表示/違反報告)
シェリー - 休憩中にちょっと読もうと思ったら、面白くて止まらなくなってしまいましたw次の更新楽しみに待ってます！ (1月30日 17時) (レス) id: 9ebb6b11e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月2日 1時
