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『それに、なんか2人の匂いがする』
「俺達の匂い？」
「ロンやパースと同じじゃないのか？」
『うん、ちょっと違う
火薬とか…2人だけの匂いがあるの』
「ふうん」
「俺たち風呂入ったけど、臭う？」
『そういうのじゃないよ
落ち着く匂いなの』
2人は不思議そうな顔を浮かべた
「Aもいい匂いするよな」
『え？』
「石鹸みたいな、爽やかな清楚な感じ」
「でもほんのり甘い」
『そう、かな』
「美味しそうで食っちまいたくなる」
ジョージが近くにあった教科書を丸めてフレッドの頭を叩いた
「いってぇ！」
「A何して遊びたい？」
フル無視のジョージはチェスや爆発スナップなどのゲームを机に並べる
「時間はたっぷりあるからいくらでも遊べるぜ」
気を取り直したフレッドもベッドに腰掛けて私を見た
しばらくゲームを堪能した後
「A、まだお腹に空きあるか？」
ちらり、と時計をみたジョージがいう
『？ご飯は入らないよ』
「甘いものは？」
『入る』
「よし」
ちょっと待ってて、と2人が席を立つと
『？』
しばらくして急に電気が消える
『!?
ふれっど…？じょーじ、？』
「「メリークリスマス」」
ぼうっと現れた炎に照らされた2人が持っているのは
ホールのケーキ
パッと灯りが着くと
サンタの飾りの乗った苺のショートケーキだ
「Aがいつも食べてるのよりは小さいかもだけどさ」
「今年は俺たちと一緒に食べないか？」
『…っ』
驚きと、嬉しさで感極まって
大粒の涙が零れる
「なんで泣くんだ？」
慌てたようにフレッドが指で私の涙を拭う
『…私、こんな風にみんなと賑やかにクリスマスを過ごしたの本当に久しぶりで…っ』
「うん」
『それだけでもすごく贅沢だって、幸せだって思ってたのに…、
ふ、2人が、苺のケーキ用意してくれてるなんて…思わなかったし』
「うん、」
『クリスマスの夜に1人ぼっちじゃなくて、2人と一緒に居られるなんて幸せで死んじゃいそう』
「死なないよ、こんなことで」
「そうさ、Aが望むなら来年も再来年もずっと一緒に過ごそう」
フレッドが私の目から次々こぼれ落ちる涙を舌で拭って目元にキスをしたけど
今度はジョージも何も言わなかった
「ほら、A一緒に食べよう」
「サンタさんのとこはAが食べていいぜ」
ジョージが切り分けられたケーキをお皿に移してくれる
そこには砂糖で出来た可愛いサンタさんも一緒だ
『2人とも、本当にありがとう』
「お易い御用さ」
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りな∞(プロフ) - シェリーさん» コメントありがとうございます！シリーズ6まで更新中ですのでこれからもお楽しみ頂ければと思います😂💓 (1月30日 22時) (
レス) id: f85f1d83e7 (このIDを非表示/違反報告)
シェリー - 休憩中にちょっと読もうと思ったら、面白くて止まらなくなってしまいましたw次の更新楽しみに待ってます！ (1月30日 17時) (レス) id: 9ebb6b11e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月2日 1時
