・ ページ34
フレッドは何も言わずにくしゃくしゃと私の頭を撫でると
書き上げた手紙を出してくれると預かってくれた
「Aは、お父さんと過ごせるなら帰りたい？」
ジョージが私の目を見る
『うーん…』
すこし考えて
『うん』
と頷けば、2人はそっか、と薄く笑った
『お父さんが』
「うん？」
『お母さんが居なくなってから、ずっと元気がないから…』
「…Aは優しいね」
今度はジョージが私の頭を撫でた
『でも、
2人と過ごせるクリスマスはすごく楽しいだろうなって思う』
「え？」
『だから、本当は…、ほんとは、ロンが羨ましい』
2人は顔を見合わせて
「Aが帰るなら沢山手紙書くよ」
「そうさ！
ホグワーツに残るなら毎日一緒に遊ぼう」
ニコニコしながら私の手を繋いだ
「どっちになっても今年のクリスマスはきっと最高の一日になるぜ」
『うん！』
・・・
返事が来たのは、それから2.3日後の事だった
フクロウから預かった手紙をあけると
「なんて？なんて？」
「ロン、静かに！そんなにすぐ読み終わるわけ…」
『…好きにしなさいって』
「「え？」」
中を覗き込もうとするロンと
それを制していたハーマイオニーが2人ともピタリ、と止まって目をぱちくりさせた
大きな便箋の中で
好きにしなさい
帰ってくるなら一報いれるように
と簡潔にまとめられた手紙
「…ぁー、」
ロンはごにょごにょと言葉を濁らせる
『手紙が帰ってきただけでもある意味凄いことかも』
と明るい声を出せば
「僕なんて返事もないよ」
とハリーが私の目をみていった
《大丈夫、分かるよ》って
ハリーを見たら少しだけ泣きそうになった
雪玉に魔法をかけて、クィレルにつきまとわせ
ターバンの後ろでポンポン跳ね返るようにしたという理由で、罰を受けていた双子が大広間に現れたのはお昼になってからで
ドタバタと慌ただしく入ってきたと思えば
「A、返事きたって本当かい？」
『うん、好きにしていいって』
「それで、どうするんだ？」
肩で息をしながら鼻を膨らませる2人に
『…ホグワーツに残ろうかな』
と返すと、2人は急に私を担ぎあげた
『わっ!?』
「やったな！今年は俺たちと最高のクリスマスにしようぜ」
落ち込む隙も与えてくれない
2人がいるだけで、お日様が出たみたいに明るくなる
それから数日
クリスマス休暇が始まり、ハーマイオニー達は実家へ帰っていった
同室のみんなも帰省したため部屋には1人
「僕らの部屋においでよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 277人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りな∞(プロフ) - シェリーさん» コメントありがとうございます！シリーズ6まで更新中ですのでこれからもお楽しみ頂ければと思います😂💓 (1月30日 22時) (
レス) id: f85f1d83e7 (このIDを非表示/違反報告)
シェリー - 休憩中にちょっと読もうと思ったら、面白くて止まらなくなってしまいましたw次の更新楽しみに待ってます！ (1月30日 17時) (レス) id: 9ebb6b11e7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月2日 1時
