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9月1日
お父さんは案の定仕事で見送りに来れる訳もなく
ハグリッドはもう1人の新入生を案内する、と黒髪の男の子を連れてきた
「ほれ、挨拶でもしておけ
2人とも一緒に入学する仲間だぞ」
メガネをかけた緑色の瞳をした男の子は
「僕ハリー。ハリー・ポッター」
と名乗った
「A・フォルトゥナです」
ハグリッドはダンブルドアからの次の仕事がある、と2人分のチケットを渡すと慌てて向かってしまった
『ねえ、9と4分の3番線ってどこか分かる？』
そんなの聞いたことがない、とハリーを見上げると、
ハリーも首を傾げていた
2人で大荷物のカートを引いてホームを歩く
ハリーが途中で駅員さんに尋ねたけれど、からかっているのかと突き放されてしまった
途方に暮れていた時、視界を横切ったのは
(あの時の男の子…)
以前書店でぶつかった男の子2人と、同じような赤い髪をした何人かが喋りながら歩いていく
『あの人たち、ホグワーツに行く人かも』
あの日最後に君もホグワーツだろ、と言っていたのをはっきり覚えている
慌ててついて行くと、赤毛の男の子たちは柱の壁の間に直進したかと思えば、まるですり抜けたかのように姿を消す
私が目をこすってパチパチとしていると、隣でハリーも自分の目を疑うように驚いた顔をしていた
「すみません！」
ハリーは近くにいたお母さんらしい女の人に9と4分の3番線への行き方を尋ねると、おばさんは親切に9番線と10番線の間を抜けるのだと教えてくれた
目の前で見たとはいえ、壁に向かって行くには抵抗がある
おばさんは隣にいた男の子を、この子も今年からホグワーツに通うのだと紹介してくれた
燃えるような赤髪と、そばかすはあの2人に似ている
(兄弟かな、)
そんなことをぼんやり考えている間に、意を決したハリーはいつの間にか壁へ消えてしまった
どうしよう、と慌てる私に
「大丈夫だよ！見ただろ？先に行っていいよ」
1人取り残されるの怖いだろうから、とニコニコと人柄良さそうに微笑む
『あ、ありがとう』
私もゴクリと唾を飲み込んで目をつぶって小走りで駆け抜ける
ガン！となにかにぶつかって
「いったぁ…」
『ごめん！ハリー、大丈夫？』
ハリーに突撃してしまった
「うん、なんとか」
いてて、と立ち上がったハリーは
「それより見てよ！」
と壁の先に広がっていたホームに目を輝かせている
トランクや荷物を預けにいって、ハリーが先に積み終わると
振り向いて、ぎょっとした顔をする
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りな∞(プロフ) - シェリーさん» コメントありがとうございます！シリーズ6まで更新中ですのでこれからもお楽しみ頂ければと思います😂💓 (1月30日 22時) (
レス) id: f85f1d83e7 (このIDを非表示/違反報告)
シェリー - 休憩中にちょっと読もうと思ったら、面白くて止まらなくなってしまいましたw次の更新楽しみに待ってます！ (1月30日 17時) (レス) id: 9ebb6b11e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年8月2日 1時
