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『必要の部屋…
本当に必要とする者の前にあらわれる。不思議よね』
ハ「…A」
『うん？』
ハ「…ごめん
君はマルフォイを助けてくれって言ってたのに…」
『…ううん』
ハリーがドラコを殺そうとしていた訳じゃないことも分かっていたし
ドラコを救って欲しいなど、ただの私のエゴで
彼がそうする理由なんてない
今までの彼のハリーへの態度を見れば当然と言えるだろう
ハ「…僕じゃダメなの？」
『…』
ハ「僕なら君をそんな風に悲しませたりしない
あいつを思い続けても君が辛いだけだ」
『…ハリー、目を閉じて』
ハ「…え？」
『いいから』
ハリーが困惑したまま目を閉じて
彼の手に握られていた蔵書を抜き取る
ハ「…！」
それでもハリーは目を開けなかった
本を物で溢れた棚の奥に押し込んでハリーの元へ戻る
彼の頬に手を添えて
私とハリーの額を合わせる
『ありがとう、ハリー
…でもね、理屈じゃないの』
ハ「…だけど、泣いてた」
『女の子はね…
好きな人のために泣くのよ』
顔を離すと、ハリーもゆっくりと目を開けた
『行きましょう』
必要の部屋を後にして
ハ「A」
『ん？』
ハ「君が誰を思っていようと
僕の気持ちは変わらない」
『…』
ハ「セドリックと約束したんだ
必ず幸せにする
…って」
『うん』
ハ「親友として、
これからも傍に居させてくれる？」
『もちろん』
ハリーも笑って
私たちは別々の道へ歩き出した
向かう先は
体が覚えている、あの場所
人目を忍んでスリザリンの寮へ
迷うことなく行き着いたあの部屋の前
『アロホモーラ』
鍵があいたのを確かめて中に入る
布団に横たわっているのはドラコだった
『…ドラコ』
さらりと撫でた金髪は今までと同じように指の間をすり抜ける
『パンジーに触らせないで…っ、
痩けた頬も、窪んだクマも…、心配なの』
ピクリとも動かない彼の顔をじっと見つめる
『突き放すなら、優しくしないで…』
頬から涙が伝うのが分かる
『好きで、好きで…仕方ないの
あなたがどうしても闇の世界に身を落とすと言うなら、
…私も連れて行って』
あなたを1人で手放すより、ずっといい
『あなたが1人で傷つく位なら、
2人で夜に溶けちゃえたらいいのに』
彼の目頭がキラリと光る
ドラコも泣いているのだろうか
寝たフリを続けるその長い睫毛も
『大好きよ、ドラコ
私あなたのためなら死んだっていい、
だから、お願い
1人にしないで』
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りな∞(プロフ) - ぱるさん» ぱるさん、コメントありがとうございます！謎のプリンスのあのシーン、私もいつも泣きながら見てます😢登場人物一人一人に愛着があるので沢山褒めて頂けて嬉しいです💓今後もよろしくお願い致します🙌 (8月11日 0時) (
レス) id: 87846d1fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる - ダンブルドアの亡くなるシーン、号泣でした。主人公のドラコを思う気持ちも、ハリーが主人公を思う気持ちも切なくて、最後のフレジョがセドリックの代わりにお兄ちゃんしてるのも最高すぎて言葉に出来ません😭死の秘宝も楽しみにお待ちしてます！！ (8月11日 0時) (レス) @page47 id: b5e7e99af7 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - つきさん» つきさん、コメントありがとうございます！終盤も、より楽しんで頂けるように頑張ります！これからも是非見守っていただけると嬉しいです🫶 (8月8日 0時) (レス) @page41 id: a5a8999fe4 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 初コメ失礼致します！めっちゃ面白いです。これからも更新頑張ってくださいね！ (8月7日 21時) (レス) id: 3c32a3b6be (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 玲華さん» コメントありがとうございます！そのお言葉に泣きそうです🥲今後もぜひよろしくお願い致します🙇♀️ (8月3日 12時) (レス) @page30 id: 638e920990 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年6月24日 2時
