繋いだ手

バブルリング ページ17

あなたside


あ「バブルリングって本来はイルカが考えた遊
　 びなんだって。
　 できたバブルリングの中をすり抜けたり
　 だとか、噛み潰して遊ぶらしいんだけど
　 ね。」


真「へぇそうなんや。」


あ「それと、1つのジンクスがあるの。」


真「俺知らんわ。
　 どんなジンクスなん？」


あ「それを見ることができたら幸せになれるっ
　 てジンクスがあるんだよ。」


そこまで話したところで時間になってしまい、話が途切れてしまう。


真「A始まるで。見れるとええな。」


真司郎はそう言って微笑んだ。


大きな水槽に白イルカとダイバーさんが登場すると歓声が上がる。


水槽の中で元気に泳ぐ白イルカ。


係員「皆様今日はお越しくださいましてありが
　 とうございます。
　 少しの時間ですが、今からここにいるイ
　 ルカさんがバブルリングを披露してくれ
　 ます！
　 今日はいくつ披露してくれるかなー？
　 それでは挑戦してもらいましょう！」


係員さんの声が掛かると、白イルカが水槽の真ん中にきて正面を向く。


係員「準備できたかな？
　 それではどうぞ〜！」


みんなが注目している次の瞬間、イルカの口から輪っかが飛び出してくる。


するとあがる大きな歓声。


係員「1つ、2つ、3つ、まだいけるかなー？
　 4つ、5つ！
　 今日は5つのバブルリングを披露してくれ
　 ました！」


連続で出されたバブルリングはしばらく漂うと少しずつ広がりぱちんと弾けて泡となって消えた。


真「俺生で見るん初めてやわ！」


あ「私も！凄いね！」


2人顔を見合わせる。


係員「それでは最後に大きなバブルリングを披
　 露してもらいましょう！」


その声に再び水槽を見ると、頭の上にある噴気孔と呼ばれるところから、大きなバブルリングが飛び出した。


そのバブルリングはゆっくりと広がっていき、その中心を白イルカがくぐり抜けてゆく。


その瞬間大きな歓声があがった。


隣の真司郎も楽しそうな顔をしていて嬉しくなる。


係員「本日は以上となります。
　 このバブルリング、ジンクスがありまし
　 てこのバブルリングを見る事ができると
　 幸せになれると言われています。
　 今日来てくださった皆様に幸せが訪れま
　 すように！
　 ありがとうございました！」


大きな歓声と拍手が起こり、イルカショーは幕を閉じた。

小さな夢→←イルカ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す