繋いだ手3

やらかした？ ページ1

真司郎side


若干の頭痛と胸の気持ち悪さで目が覚めると
むくりと起き上がって頭を抱えた。


あーそうや、昨日はみんなでタコパして久し振り飲んだんやった。


これ思いっきり二日酔いやん…。


時計を見るといつもとあんまり変わらん時間やけど、すでに横にAはおらんくて、その代わりにいい匂いが鼻を掠める。


重い身体を動かしてベッドから降りるとリビングに向かい、そこには髪を緩く結んでキッチンに向かうAがおる。


静かに近付いて後ろから抱き締める。


真「Aおはよーさん。」


あ「真司郎おはよう。」


顔を横に向けて微笑んだ。


これがいつもの朝の俺達。


あ「真司郎昨日だいぶ飲んでたみたいだけど、
　 二日酔いなってない？」


真「おん、少しなってる。」


あ「だと思った。脂っこくないように卵スープ
　 とおにぎりしたけど食べれそう？」


いつもは洋食の朝ご飯やけど、俺が二日酔いなのを見越して作ってくれたんやろか？


ほんまAって気きくよな。


真「おん、食べる。」


あ「用意するから顔洗ってきてね？」


離れる前にほっぺたにちゅっと口づけて顔を洗いに行き、洗面を済ませて戻ると席に着く。


真「おにぎり何が入ってるん？」


あ「明太子、真司郎好きでしょ？」


ほんまA俺の事わかってるわー。


いただきますと手を合わせてからおにぎりを頬張る。


真「ん、うまい。」


あ「よかった、スープも飲めそう？」


真「こっちもうまい。」


スープを一口飲むと優しい味が広がり、朝からこんなおいしいご飯食べれて俺ほんま幸せやわ。


俺朝洋食派やけど和食もええな、なんて考えとったら目の前のAがなんかニヤけてる？


なんやろ、ご飯粒でもついとる？
顔を触るけど別についてへんし、寝癖？はいつもの事やし…。


真「A何ニヤけとるん？」


あ「んー？ふふ。」


意味有りげに言うだけでニヤけたまま。


真「なにー？気になんねんけど…。」


あ「酔った真司郎可愛かったな、と思って？」


は？！可愛いってなに？！



昨日はみんなでタコパして、家やしと思って久し振りに飲んでんけど、正直みんなが帰る頃の記憶が断片的にしか残ってへん…。


俺、何かやらかしたん？！

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