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一対一だから、当然疲労はすぐ出るし、障害物も何もないからただ走る耐久勝負だ。
Aは10秒経つまでに全速力で彼女から遠ざかり、そろそろか、と振り返る。
「…おっせぇー…」
アナスタシアは頑張って走るが、Aのところに着く頃にはもう息を切らしている。
タッチしようとしてもAはひらりと躱してまた距離をとってアナスタシアを待って。これでは鬼ごっことはとても言えない。
2、3分経った頃だろうか。
「はあ、はあ、はあ、お速いですねA様…私もう負けを認めてしまいたいです」
アナスタシアは息を切らして肩で呼吸をし、倒れ込む。
「あんたが遅いよ」
比べてAは全くと言っていいほど疲労感が無い。体力には自信がある、それにイキってDIOにかくれんぼを申し込むくらいには。もともと有ったわけではなく、ここ2年で築き上げた努力の賜物だ。
「は、はあ、走るのは苦手でして」
「まあな、私じゃともかく、お前なら走る必要もない…し、私は現実じゃもう走れないだろうからこれが最後で嬉しいよ」
「12なら体力もまだあると思っていたのですけど、思い上がりでした。私の負けです」
Aはこの勝負はやらなくてよかったのでは？と思いながら彼女の隣に座る。
アナスタシアは仰向けに寝そべったままだ。
Aは彼女の息が整うのを待つ。
ようやく落ち着いてくるのは、5分経ってからだろうか。
アナスタシアは不意に語る。
「私と貴方様は運命の双子でございます」
Aは黙ったまま彼女の話を聞くことにした。
「血縁こそありません。環境、教え、今までの人生に関わり、形成されるものが運命、形成されたものが魂。絆がその延長線。顔がそっくりなのは偶然ですが、貴方様は100年越しに同じ境遇で、ジョースターに救われた」
「…は？でもそれは変だろ…？」
「お気づきになられましたか。私も元捨て子、ゴーグロアの血なんて流れていません」
Aはきゅっと口を結んだ。
アナスタシアは体を起こす。
「10歳の時、ジョースター卿に拾われ、ジョースター家に尽くすことを考えておりました。私と貴方様の人生における些細な違いが考え方に影響されているのです」
そう言われてすぐ思いついたのはウォッチドッグと育ての婆さんとローゼスだった。
「貴方様がしなければならないこと、それは私が教えられるものではございません。ですが、敢えて申し上げるならば、星の希望を捨ててはいけません」
Aはハッと強気に笑った。
百も承知だ。
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ソーサラー(プロフ) - まあちゃんさん» 大変長らくお待たせしました！地道に書いていきます！ (2020年10月16日 0時) (
レス) id: 3646a202a2 (このIDを非表示/違反報告)
まあちゃん(プロフ) - 更新再開嬉しいです！とても楽しみにしておりました…！お身体に気をつけてお過ごしください！ (2020年10月15日 23時) (レス) id: 0f8101d4ba (このIDを非表示/違反報告)
まあちゃん(プロフ) - 最近アニメ3部の再放送が始まってDIO気になっていたのでこの小説読んでる時はを見つけられて良かったです！関係性がすごく好きで、どうなるのか楽しみです！！ (2020年5月12日 2時) (レス) id: 0f8101d4ba (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - やっぱりDIOは死んじゃうのかな、、、どちらにせよ楽しみにしてます！ (2020年4月23日 19時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
ソーサラー(プロフ) - もっちさん» 人混みは避けて手洗いを徹底しましょうね、夢主ちゃんはこれからコロナ対策張りに苦しい思いをするので楽しみにしててくださいね〜 (2020年4月11日 23時) (レス) id: 373aaa0dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーサラー | 作成日時：2020年3月16日 12時
