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T side
*
「……っ?!」
「……、…たま…っ、」
「…あら」
…と、目に入ってきたのは
抱き付き触れる直前まで顔を近付けていた村井さんと
離れようにもその優しい性格故、乱暴に突き放したり出来ないのだろう、困惑だけを浮かべた表情の恋人だった
突然入ってきた自分を見てガヤは少し驚いてたものの、
彼女の方は特に気にもしてない様な
むしろ堂々とし過ぎてる程の落ち着き
「…見られちゃいました?」
「…っっ!」
…なんでそんなに平然として居られる…?
以前みたくただ二人で話をしてる
だなんて言い訳は誰に対しても通用しない明らかな状況
もし、万が一自分以外の人に見られでもしたらどうするつもりだったのか
言葉ではある程度ハッキリと伝えていても、相手は女性で万が一騒がれ周りに誤解を与えるなんて事を避ける為にと
きっと、恋人があまり強く出られないのをまるで分かった上での行動にも思えて仕方ない
…やり方が卑怯だ
「…なに、してるんですか。こんな所に連れ込んで、」
「直接お会い出来るのが久しぶりだったので、ゆっくりお話と、改めてお誘いもしたくて。 …まさか、"また"玉森さんに見られちゃうなんて思いもしませんでした」
「…っっ」
断っても言い寄ってくるしつこさは確かにあったが、
でも、先日話した時はまだもっと純粋な好きという気持ちだけで動いていた様に思えたのに今日の彼女は明らかに違う
欲を纏わせ、
全く真逆のように感じる
あの時は、もしかしたら自分の前では少しでも良く見せようと"いい人"風を装ってたのかもしれない
まさかそうやって自分を取り込もうとしてた…?
…すごく嫌な感じ
自分と恋人の関係なんて当然この人は知る訳がない
…なのに、こっちに向いてる目はまるで何かに気付いてるとでも言わんばかりの雰囲気を漂わせていた
思わず握りしめる右手
すると彼女は小さく、クスッと笑うとすぐさまガヤの方に向き直りまたあの胸焼けしそうな甘ったるい声を響かせた
「藤ヶ谷さんの大切なお相手が何処の何方かは分かりませんが…、正直、私の方が相性絶対良いと思うんです。心も…身体の方も。直感でそう感じます。…ふふ、私結構尽くすタイプなんですよ?一度試して貰えれば分かると思います。 今夜、早速どうですか?」
「……っ、!!」
_
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kurumi(プロフ) - yuzu_さん» ほんの少しでも日常の楽しみの一部になれていたのなら筆者としては何よりです。ありがとうございます。私としても二人の生活をまだまだ書きたい欲はあるのでまた機会がありましたらよろしくお願いします(´˘`*) (2022年6月26日 11時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
yuzu_(プロフ) - 毎日このお話が更新されてるか楽しみにしてました!また続編が見られますように。。!更新お疲れ様でした! (2022年6月25日 13時) (レス) @page49 id: b026b7a2ff (このIDを非表示/違反報告)
kurumi(プロフ) - かなさん» これからどんどんモブ女性が掻き乱してくれるので(笑)暫くモヤモヤさせてしまうかもです(^ω^;)💦どうか、暖かく見守ってあげてくださいm(*_ _)m(笑) (2022年5月9日 18時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 読んでるこちらもTさん同様既にモブ女性に嫉妬し始めました(笑)モヤモヤしながら読むと思いますが更新が楽しみです。 (2022年5月8日 18時) (レス) id: 19b3f9018a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kurumi | 作成日時:2022年5月7日 2時