キミとのキセキ

★ ページ42

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ひろが居ない生活が考えられない

ずっと隣で

無邪気な笑顔を守りながら

その成長を見届けて

共に生きていけたら






…もし、もしそんな未来があったら…






「……は、…最低だな……っ、」




有り得ない

あってはいけない

そんなのは

そんなのはまるで

彼が、北山が








このままで、元に戻らない事を望んでいるみたいじゃないか








「………っっ、！」




自分の考えに自分で怖くなる


まさか…

まさか…、何処かでそんな希望を抱いていたのだろうか…

どうすれば戻れるか

メンバー達とも手探りながら話をしつつも、本当は、心の奥底では

このままでも良いと思っていたのか…

元に戻らないというのは、

彼の今まで積み上げてきた努力や功績と

当たり前だった筈の生活が失われるという事

なにより

グループとしての未来も全て無くなるという事

…そう言ってる様なものだ

急に押し寄せてきた恐怖と、

自分の中にそんな最低としか言えない思いがあったかもしれない事実に気付かされ手が小刻みに震えだす




「……っ」




思わず、爪が掌に食い込む程強く、強く握りしめた

そんな事は…絶対に…




「…たいすけ？」




不意に聞こえた声に俯いていた顔を上げれば、

目の前に心配そうな顔をしたひろが立っていた




「…だいじょぶ？」

「………ぁ、…」

「…？？」





……きたやま、っ………





思わず手を引き小さな体をぎゅっと強く抱きしめた




「たいすけ、ないてる…？」

「………ごめん、…ひろ、……北山…、……ごめん…」

「…なかないで…？」




精一杯腕を伸ばしぽんぽんと優しく背中を叩くひろの手の温度が心地良い




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