★ ページ39
*
きゃっきゃと嬉しそうに燥ぐ小さな彼は抱っこから下ろせば一目散に駆け出し、
あっち行ったりこっち行ったり相変わらずのテンションで忙しなく走り回っている
慌てて呼び掛けた言葉も果たして耳に入ってるかすら微妙
途中、背中のリュックが邪魔になったのかその辺にポイッと捨てたかと思えば突然立ち止まり、
しゃがみ込んで今度は足元の芝生をいじったり、
虫でも見つけたのか近くに落ちてた木の枝でつついたり、
家ではあんなに自分にベッタリなのにな
と、内心少し寂しく感じてしまう程一人遊びに夢中な姿を見届けながら、
ゆっくりと小さな背中に近付いていった
「ひろ、喉乾いたりお腹すいたら言ってね。お茶とお菓子あるから」
「うん！たいすけ、あのね……っあ！ちょうちょ！」
隣にしゃがみ声を掛けて返事は返ってくるも、
何かを話そうとした瞬間、ふわふわと飛んでる蝶を見つけこれまた一目散に走り出してしまう
「…忙しないなぁ、もう(笑)」
出掛けるのが余程嬉しかったのか
元々高めのテンションが更に上がってる様だった
朝から変わらず機嫌も良いままなので今日はいつも以上にひろの笑顔をずっと見ていられてる状況も、
何だか気持ちが温かくなり自然と自分も笑顔になれている気がした
深呼吸をしながら大きく伸びをしてゆっくりとそのまま寝転ぶ
目を閉じれば、走り回ってるひろの楽しそうな声がよりハッキリと聞こえてきた
頬を微かに撫でていく風が心地良い
「………」
思えば、朝から少しバタバタしてる様でそれでもこんなにのんびりした気分で過ごせてる休日はいつ以来だろうか
個人の大きな仕事も無事終わり
最近は元々のレギュラーのテレビやラジオ、ゲストで呼んで頂ける番組出演、雑誌取材等に仕事も落ち着いてきてる
だいぶ、自分の時間も持てる様になってきたと思う
多忙な時はどうしても休日は家で身体を休める事のみに特化して外に出るなんて考えもしなかった
でも今日は自分から「遊びに行こう」と小さな彼に提案した程
ハプニングだらけ、ドタバタな毎日でも自分はやはりこの生活を"楽しんでいる"んだなと改めて実感する
「…たいすけ、おねむ？」
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 521人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kurumi(プロフ) - なななさん» 楽しんで頂けて何よりです♡お気遣いまでありがとうございます。連載は出来る限り間を開けず更新したいのと、皆さんに読んで貰えているのが嬉しいので大丈夫です(笑)！二人の共同生活是非引き続き見届けて下さい( *´꒳`*) (2022年3月16日 21時) (
レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています！毎日更新してくださってありがとうございます！大変じゃ無いですか？ご無理ならさないでくださいね(^^)可愛いみっくんに毎日癒されてます♪これからも楽しみです！ (2022年3月16日 15時) (レス) @page44 id: d0578835d1 (このIDを非表示/違反報告)
kurumi(プロフ) - あこさん» ありがとうございます(✻´ν`✻)読み返したくなるお話を目標に書いているのでそう言って頂けて嬉しいです♡チビミツは私も書きながら自ら癒されてました(笑)まだ続く二人の共同生活、是非引き続き楽しんでください！( *´꒳`*) (2022年3月6日 3時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - kurumiさんのお話どれも素敵で何度も読ませていただいてます。新作のチビミツがかわいくて癒されてます！次の更新も楽しみにお待ちしております！ (2022年3月5日 23時) (レス) id: c1fc4e5bf6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kurumi
| 作成日時：2022年2月14日 1時
