キミとのキセキ

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みっともない程顔が緩んでたりしてない事だけ祈ろう(とてもテレビで見せられない)

終了後は現場での挨拶も早々にマネージャーに家の近くまで送って貰い、

デパ地下でひろご所望のチーズ入りハンバーグと大きな苺が乗ったカップデザートを買って帰宅した

いつもは出迎えで走り寄ってきた向こうから抱き着いてくる事が多いが、

今日は気持ち自分が先に抱き締めていた感はある


それも、仕方ない


この瞬間を楽しみに後半仕事を頑張ってきた様なもの




「たいすけ、ひとりでおしごとさみしくなかった？」




小さな彼を抱えながらリビングへと向かう

自分の帰宅を毎度、ニコニコと満面の笑顔で迎えてくれるのはこちらも嬉しくなるものだ




「んー、ひろと会えないのは寂しかったかなぁ」

「…っ！」




大きな目を開き、一瞬動きがピタリと止まったかと思えば、

ゆらりと体が傾いて肩に額があてられ力一杯抱き着いてきた




「……みっくんも、さみしかった…」




ぎゅうぎゅうと懸命に服を掴む小さな手さえ愛おしく感じてしまう

テレビ電話の画面の前での表情、帰宅した時の笑顔

もしかしたら、小さい彼なりに強がっていた部分もあったのかもしれない

やはり、寂しい思いをさせていたのだなとそっと頭を撫でた




「明日は俺休みだから、一日一緒に居られるよ」

「…ほんと？」

「ほんと」

「いっぱい、あそべる？」

「もちろん」




そう言えば一転、表情を明るくさせキラキラとした目で見上げてくる

…この顔を一番見たがってるのは紛れもなく自分だろう

出来れば他のメンバーにはあまり見せたくない

そんな、つまらない独占欲が生まれてしまう程

すっかり骨抜きだ(…あれ、もしかして表現古い？)

リビングの扉を開ければ、キッチンからひょこっと宮田が顔を覗かせた




「ガヤさんおかえり〜」

「ただいま。 みや、今日はありがとう。助かったよ」

「いえいえ。キタミツ良い子だったし、俺も一緒に遊んでて楽しかったよ」




笑顔で返される宮田の言葉に「そっか」と口元を緩めながら腕の中のひろを見下ろすと、

突然「あ！」と声がしたかと思うと同時、徐ろにスマホを向けられカシャッとシャッター音が響く




「、、え？」

「今ね。すっごい良い顔してた」




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