キミとのキセキ

共同生活四日目 ページ27

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昨日程では無くとも今日も朝は気持ち早めに動き出す

声を掛ける前に起きてきたので迎えのマネージャーが乗せて来る当番の宮田の到着前にひろの朝食も済ませる事が出来た




「じゃぁ、よろしくね」

「うん。ガヤさん気を付けて。行ってらっしゃい」




玄関先まで見送りに来てくれたのは良かった

でもその後は案の定というか、

ひろはニコニコと笑顔を浮かべている宮田とは正反対に彼の脚にしがみついて後ろに隠れてしまっていた




「キタミツ？ ガヤさん行っちゃうよ？」




その言葉にピクっ、と肩が揺れたが顔は一向に見せてくれない




「ひろ、言う事聞いてみやと仲良くね？」




出来る限り優しく、そう伝えて「行ってきます」と今度こそ外に出る

ゆっくり扉が完全に閉まった後、

中からは特に何も聞こえてこないが恐らくあの様子だとグズグズ泣いてる姿が想像出来る

宮田ならきっと上手くあやしてくれるだろう

…ただ、拗らせて手間を掛けさせてないかだけが心配だ

今日の仕事は少し遠出をしてほぼ一日掛けての外ロケ

昨日までとは違い順調に進んでも早めに終えるというのは正直難しい


どこか、休憩のタイミングででも電話をしてみよう


何だかんだ結局甘やかしてる自覚はあるものの(親友にもまた怒られそうだ)、控えるというよりも、

仕方ないという考えの方が勝ってしまうのだから自分も大概だ






天気にも恵まれ此処までは問題も無くロケも進んでいた

先程移動の合間に宮田に連絡したらひろはそこまでグズる事もなく元気に遊んでると聞いて一安心する

次は昼食も兼ねた長めの休憩となる予定

その時にテレビ電話を出来ないかと伝える

それを聞いたひろが休憩はまだかと早速待ちきれない様子だと聞いて、緩みそうになる口元を慌てて隠した


…一体、より顔を見て声を聞きたがってるのはどっちか


もしそんな事を聞かれたらはっきり小さい彼の方だと言い切れる自信は正直あまり無いが、

嫌でもない

数日とはいえ、彼が傍に居るのが当たり前となってる状況に少なからず幸せを感じてるのもまた事実のようだ





『あ、ほらキタミツ！ガヤさんだよ！』

『たいすけー！』




ほぼ予定通りの時間に迎えた休憩

昼食を手早く済ませ、「仮眠を取りたい」とお願いしてロケバスに一人にして貰った

これなら誰かに見られる心配もないだろう




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