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定位置と思われる場所には確かに荷物が置いてある

ならば打ち合わせにでも行ってるのだろうか?
もしくはこの状況の対処に動いてるのか、

何故か気まずそうになかなか口を開かないメンバー達を見回し親友と目が合った時、ゆっくりと口を開いた彼からまさかの言葉を告げられた






「今、太輔の脚に抱きついてるのがミツだよ」






……………は?






「…え、ちょっと待って。何言ってんのわた、」




この子供が北山…?

…いやいやいや、何の冗談だよ

だって北山は30もとうに過ぎた俺達と同じ立派な大人だ

今此処に居るのはどう見ても三歳ぐらいの子供

そんな事有り得ない


…あ。もしかして、




「…言っとくけどドッキリとかじゃないからね。それはもう俺達がさっき確認したから」




思い当たった答えを口にする前に今度は二階堂にキッパリ否定されてしまった




「理由だとか原因だとかは全く分からない。でも確かにマネージャーが此処にミツを送り届けて、他に誰も出入りしたのを見られてない中俺達が着いた時には既に楽屋に居たのはこの子だけだったんだ」

「……何それ、どういう事…、」




ここは漫画の世界か、はたまたファンタジー小説の世界か

いつの間にか自分は迷い込んでしまったのか…

あまりに現実離れした展開に考えることを放棄したかの様に全くといって良い程頭が回らない


うちの最年長はこんなタチの悪い悪戯で周りを困らせる様な人間ではない筈だ

ましてや仕事に支障きたす事を自ら行うなどとても考えられない

そして二階堂の言う通りドッキリでも無いのなら



本当に北山が

小さな子供になってしまった



という事なのだろうか


…いや、幾ら何でもそんな簡単に飲み込めないよなぁ…




「……?」




あーでもないこーでもないと動かない脳内で何とか考えを巡らせている中ふと、感じた違和感

未だ脚に抱きついてるその子の体が微かに震えていた




「…どうした?」




頭上から声を掛けても反応は無く、

再度ぎゅぅーっと抱きつく力が強まるだけだった




「…多分俺達が怖がらせちゃったんだと思う」

「みや?」




宮田がゆっくり近付き、しゃがみ込んでそっと北山(仮)の頭を撫でる

一瞬ビクッと体を強ばらせ、そろそろと宮田の方へ向けた顔は唇を噛み締め今にも泣き出しそうな表情をしていた

目に溜まった涙は零れ落ちそうだ




_

★→←それはある日突然に…



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kurumi(プロフ) - なななさん» 楽しんで頂けて何よりです♡お気遣いまでありがとうございます。連載は出来る限り間を開けず更新したいのと、皆さんに読んで貰えているのが嬉しいので大丈夫です(笑)!二人の共同生活是非引き続き見届けて下さい( *´꒳`*) (2022年3月16日 21時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています!毎日更新してくださってありがとうございます!大変じゃ無いですか?ご無理ならさないでくださいね(^^)可愛いみっくんに毎日癒されてます♪これからも楽しみです! (2022年3月16日 15時) (レス) @page44 id: d0578835d1 (このIDを非表示/違反報告)
kurumi(プロフ) - あこさん» ありがとうございます(✻´ν`✻)読み返したくなるお話を目標に書いているのでそう言って頂けて嬉しいです♡チビミツは私も書きながら自ら癒されてました(笑)まだ続く二人の共同生活、是非引き続き楽しんでください!( *´꒳`*) (2022年3月6日 3時) (レス) id: 65b4911c20 (このIDを非表示/違反報告)
あこ(プロフ) - kurumiさんのお話どれも素敵で何度も読ませていただいてます。新作のチビミツがかわいくて癒されてます!次の更新も楽しみにお待ちしております! (2022年3月5日 23時) (レス) id: c1fc4e5bf6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kurumi | 作成日時:2022年2月14日 1時

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