ぼくらのせんせい。 s×s

#8 ページ9

＊



潤 ｢ただいまぁ。｣



ランドセル姿の潤がリビングに顔をのぞかせる。




智 ｢んふふ、おかえりぃ。
手洗いうがいしてよぉ？｣


潤 ｢はぁいっ｣




智 ｢んふふ、ランドセル持ったままじゃなくていいのにね？｣


翔 ｢はは、まだまだ可愛いよな。｣


智 ｢そうだねぇ。｣



潤 ｢智にぃ？
宿題終わったら友達と野球してきていい？｣


智 ｢んふふ、いいよ。
18時までには帰っておいでね？｣



潤 ｢うんっ！
…翔にぃも野球行く？今日おやすみ？｣


翔 ｢はは、俺はいいよ。
今日はお休みだからゆっくりさせて？｣



潤 ｢雅にぃはね、友達と一緒に野球したよ？｣


翔 ｢はは、雅にぃほど俺は上手くないからみんなで楽しんで？｣


潤 ｢わかったぁっ｣



翔 ｢うん、ごめんな？｣


潤 ｢いいよ〜！｣




そういい、
リビングのテーブルで勉強を始める潤。




潤 ｢智にぃ？今日はおやついらなぁい。
早く行かなきゃいけないのっ｣


智 ｢んふふ、そう？
1つもいらないのぉ？｣



潤 ｢うんっ。
今日はみんな塾の人が多いから数が少なくて！｣


智 ｢んふふ、わかったぁ。｣




そういって必死に宿題を
終わらせてドタバタと出ていった潤。




智 ｢んふふ、珍しいこともあるんだねぇ、おやついらないって。

翔くん食べる？｣


翔 ｢いや、俺はいいよ。
てか…そんなに珍しいの？｣



智 ｢急いでても、1個だけ！とか…
すぐ食べれるやつなら食べるっとかいうもの。｣


翔 ｢ふうん…｣



智 ｢んふふ、あ、それ直さないでいいよ。
…あとで潤に直させるから。｣


翔 ｢あ、うん。｣




置きっぱなしの
ランドセルを直そうとしたらそのままでいいって。


こういうとこ、
たぶん智くんらしいしつけの仕方なんだと思う。




翔 ｢ちょっと後で散歩してくるわ。｣


智 ｢んふふ、
じゃあその時に頼まれごといーい？｣


翔 ｢ん？｣



智 ｢卵と味噌買ってきてもらえる？
もうなくなっちゃってたから。｣


翔 ｢うん、いいよ。
じゃあ、買ってくるね。17時半ぐらいに出るね。｣


智 ｢うん、お願いします。｣





＊

#9→←#7

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す