33 ページ33
.
矢野「…俺は、やっぱりAがいいんだ。」
「………もう、遅いよ。」
私の手を握る彼の手を離した。
それと同時に、料理が運ばれてきた。
「…食べよ。」
矢野「…うん」
私はさっきまでの話を無かった事にするように
最近のこと、仕事のことを話題に出した。
きっと別れてすぐだったら、迷わず彼の手を握り返していた。
でも、時間が経ちすぎた。
______もう、あれから5年なんだよ。
…
矢野「…Aの方は仕事、どう？」
「うん、だいぶ慣れたし。周りもいい人だし。」
矢野「そっか。…櫻井先輩もすごいよね、あの若さで部長とか」
「うん、異例のスピード出世だって。私が3年目の時にうちの部署の部長になったんだけど、すごいデキる人」
矢野「…大学の頃は全然興味なさげだったのに。今は櫻井先輩の事、信頼してんだね」
「そ、そうなのかな…」
矢野「あの時Aも先輩の事好きだったら、俺らは何にも始まってなかった」
彼は懐かしそうに呟いて
伏し目がちに笑った。
矢野「俺さ、女子はみんな先輩の事見てる中で、一人だけベンチでグラウンド見つめてるAに、一目惚れした」
「え……」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1819人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小豆(プロフ) - sＨoさん» ありがとうございます！これからも楽しんでもらえるように頑張ります（＾◇＾） (2018年10月26日 0時) (
レス) id: 0d3f72868f (このIDを非表示/違反報告)
sＨo(プロフ) - 初めまして！楽しく読ませていただいてます。これからの展開が楽しみです(*ﾟ∀ﾟ*) (2018年10月25日 17時) (レス) id: 4a807070e5 (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - 眞（ナオ）さん» ご指摘ありがとうございました！修正しましたので、よろしくお願いします！ (2018年10月20日 22時) (レス) id: 0d3f72868f (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - 3104showさん» ご指摘ありがとうございました！修正しましたので、よろしくお願いします！ (2018年10月20日 22時) (レス) id: 0d3f72868f (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - (名前)美波さん» ご指摘ありがとうございました！修正しましたので、よろしくお願いします！ (2018年10月20日 22時) (レス) id: 0d3f72868f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：小豆
| 作成日時：2018年9月20日 1時
