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1年 ページ9

トムside



『2人とも、テキパキ動いてくれてありがとう。』


「分かりやすく指示してくれた君のお陰さ。」


「リドルくんの言う通りよ!

あ、そう言えばA。

この魔法薬の調合法について聞きたいんだけど…」


当たり前の様にこの僕を抜きにして話し始めた2人。


それにしても魔法薬作りから実験器具の片付けまで


普通はこんなにもスムーズに事が進むのか。


完成した魔法薬を眺めながらそう思う。


「……………そう言う事ね!ありがとう!!」


『どういたしまして。』


何から何まで新鮮な雰囲気に浸っていれば、


A・バージルの私物が目には入る。


随分と年季の入ったノート、


思わず手に取り中身を拝見すれば、


様々な薬草とその効能、魔法薬の調合法について


綺麗にまとめられ書き込まれている。


ノートのページを捲ろうとした途端、


『それに載ってるの見ても意味無いんじゃない?

授業とは何も関係無いから。』


と声を掛けられる。


「………これ、君が作ったのかい?」


そう聞けば


『うん。

そんな事より、先生に完成した薬提出しに行くよ。

ほら、ノート返して。』


と言い、杖も使わずノートを回収し、無理矢理僕を立たせてくる。


「私達、やっぱり一番早く終わらせてるわね!!」


「実習ってこんなスムーズに終わるんだね。」


『あの先生、

実習を速く終らせた生徒には自由時間くれるから。

速く終らせて損は無い。』


そんな会話をしながら教師に薬を渡せば


「お?珍しい顔ブレだな。」


と言われ、質と手際良さを褒められる。


『優秀な人達と組めたお陰ですね。』


なんて教師と話す女。


「………………。」


処理しきれない感情を切り捨てながら


A・バージルの横顔を見ていれば、


「リドルくんは本当にAが好きなのね。

Aは何も興味無いみたいなのが残念ね。」


と、マートル・ワレンに話し掛けられる。


そう言えばこの前、A・バージルに近づく為に


この女には色々適当な事を言ったな。


そんな事を思い出しながら


「彼女に気を許して貰えるまで、

どのくらい時間が掛かるかな。」


なんて聞けば、


「………………………………最低1年。」


とあくまでも真剣な顔をして答える女。


「1年?1年って言った?」


「それも、”毎日関わり続けて”の1年よ。

その壁越えたら、めっちゃ懐いてくる。

でも貴方の場合、

Aからの評価がマイナススタートだから……。」

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水飴 - 主人公のMs.バージルの性格がとっっても好みで惹かれました…!めっちゃ好みです。フェリックス・フェリシス、やばすぎです…(笑)これからも頑張ってください! (2月4日 23時) (レス) @page4 id: 3c15e5a05c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モルタル | 作成日時:2023年10月24日 19時

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