蜂の君【トム・リドル】 (ページ8)

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手順ページ8

Aside

『マートル、今日はいつもと顔違うね。』

「流石はA！！

伊達に人の顔だけしか見てないわね！！！」

褒められてるのかは分からないが、

多分絶好調であろうマートル。

いじめっ子達にナメクジ喰らわせれたのかな。

なんて考えていれば

「Aの方は昨日はどうだったの？

彼とは何かしら進展あった？」

と、それはさぞかし楽しそうな声色で聞いてくる。

『トム・マールヴォロ・リドルとは何も無いよ。』

「…………本当に？」

…………何だか背後から録でもない気配がするな。

面倒な気配を察知し

『マートル、早く教室移動しなきゃだよ。』

と前に進もうとすれば、誰かに肩を捕まれる。

『…………何？』

マートルとの時間を邪魔してくる男にそう聞けば、

「次の授業、魔法薬学の実習で

３人１組のグループを組まなきゃなんだって、

是非とも僕と組んで欲しいんだけど、良いかな？」

と言った音が流れてくる。

「確かに、グループ組む授業だと

リドルくんだけ授業が成り立ってないもんね。」

と付け加えるマートル。

「いつも試験で成績優秀者の常連の彼女に、

フェリックス・フェリシスを獲得した実力者、

そんな君達と組んでみたいだけなんだ！

絶対に邪魔にはならないから！！」

人の言葉を話す怪物が何か言ってるな。

そう思いながら断ろうとすれば

「此方の方こそ、よろしくね！！」

とマートルが勝手に返事をする。

『マートル、一応言っておくけど、

いじめっ子達にいじめられる要因が増えるよ。』

「その時はAも彼奴らにナメクジ喰らわせるのを手伝って頂戴。

貴方が割った窓ガラスを修復したお代で良いわ。」

……マートル、だいぶ強くなったんだね。

何て思っていれば

「ほら！早くしないと、授業に遅れちゃうよ！！」

と言い怪物がマートルと自分の背中を叩く。

念のため、トム・マールヴォロ・リドルの杖は預かっておこう。

気付かれない様に杖を没収すれば

マートルと横に並び次の教室へと向かった。

『マートル、羊の尿は絶対に沸騰させないで。

それと妖精の粉を入れる時は一定のリズムね、

一気に入れたら尿が凍っちゃうから。』

「はーい。」

『君は使う薬草をこの紙に書いてある手順で処理しておいて。』

「………………教科書の手順とは随分と違うね。」

『別にしたいなら教科書の手順でやって良いよ。

そこはお好きにどうぞ。』