蜂の君【トム・リドル】 (ページ4)

今日:7 hit、昨日:11 hit、合計:8,006 hit

クロワッサンページ4

Aside

朝、食堂で優雅にクロワッサンを食べ、

食後のコーヒーを飲みながら本を読む。

「おはよう、Mrs.バージル。

朝から読書とは感心じゃな。」

本のページを捲ろうとすると校長に声を掛けられた。

『あ、校長。おはようございます。』

そう返せば

「…………その本は禁書じゃな。

それに授業も既に始まっておるぞ。」

『フェリックス・フェリシス飲んだお陰で

禁書の棚にある本全部借りれたので、

この本を全部読む為に授業もサボるつもりです。』

そう報告すれば

「ふむぅ……………何と言おうか。流石じゃな。」

と返される。

『…それにしても、校長も食堂利用するんですね。』

と無理矢理話を逸らせば

「ここのクロワッサンは絶品じゃからな。」

『少し焼いてコーヒーに浸けるのがオススメです。』

「それは良い事を聞いたわい。」

意識を校長から本に戻そうとすると

コトンとコーヒーが２つテーブルに置かれた。

『態々ありがとうございます。』

「ついでじゃよ。

……Mrs.バージル。学校生活はどうかの？」

校長からのいきなりの質問に少し時間を置き

『誰かしら、秘密の部屋に執着してるんですかね。』

と返す。

「やはり、お主は気付いていたか。」

『早めに水回りの対策をしといた方が良いかと。

バジリスクは水道管を移動してますし。』

そう言えば此方をじっと見てくる校長。

そんな事は気にせず

『校長から見て

怪しめのスリザリン生に心当たりとかあります？

全ての禁書を読んで良い権利をくれるなら

その生徒の監視含め情報提供しますよ。』

と交渉を持ち掛ける。

「君の中で、目星の生徒はいるのかの？」

『…………個人的な意見としては、

トム・マールヴォロ・リドルですね。

アレだけ邪悪性桁違いじゃないですか。

顔は綺麗ですけど。

あ、校長のタイプだったりします？』

何て話せば

「それは答えられない質問じゃの。」

と笑う校長。

『交渉はどうですか？』

と聞けば

「Mrs.バージル。お主と交渉はせんぞ。

学校が生徒を縛ってはいけないからの。

まぁ、禁書に関しては好きにすると良い。」

『流石は校長。何かあったら言ってくださいね。

肩もみでも何でもやりますんで。』

「それは有難い。」

そんな話をしていれば

クロワッサンを食べ終えた校長。

「お主と有意義な話が出来て嬉しいわい。」

と言い食堂をあとにした。